
支援総額
目標金額 2,000,000円
- 支援者
- 248人
- 募集終了日
- 2019年11月18日
うんちって人間の精神そのものかも知れない
鬱のとき。うんちはべちゃべちゃになる。下痢だ。うんちって精神そのものだ。元気なときは、硬すぎず、柔らかすぎないのがでてくる。健康なうんちは水に浮く。思考が硬直化していない。かといって、ふにゃふにゃでもない。心の安定とともに黄色いうんちがでる。もはやゴールドと呼んでいいようなうんちが。精神が黄金になると、うんちがきらきらと輝く。

7月から一度も鬱になっていない。死にたいっていう勘違い。嫌われているっていう妄想。自分はこの世界に必要のない存在だという思い込み。これらのぼくにとってはお馴染みの、鬱という擬態化。この3ヶ月まったく起こさなかった。ぼくにとって奇跡だ。
いわゆるスーパー鬱状態になったらどうしようもない。それは人間活動を止めているときなので、身体の流れのまま、自分という活動を休止するしかない。休むことしかできない。最近は元気なときの自分をコントロールしようとしている。なんというか、元気なとき(ぼくの場合は軽い躁状態)はどこまでも行動する。アイディアもバンバン降りてきていろんな人に連絡をしまくる。革命を起こすとか、学校をつくるとか、市長選に立候補するとか、新しい事業を始めるとか。ものすごく社会的な行為を元気だから推し進めまくる。やらた人にも会って話をする。いつもそうなんだけど、結果は、疲れ果ててしまって鬱になって、ひどいときには数ヶ月も起きあがれなくなる。ぼくの場合の鬱や「死にたい」って気分は疲れているときの誤作動でしかない。誤作動は自分で自分をいじめる。
「元気」っていう、極めて人間的な事象ともう少し向き合ってみたいと思った。もう自分をいじめないようにしたい。元気って他者に対してひらいている状態だ。鬱は閉じた状態。閉じた心は自分でもコントロールが効かない。でも元気ってのは操れるんじゃないかな。最近は、自分のことをベラベラ話すのを少し抑えている(抑えられないときもあるけど、ふふふ)。人の話を聴く。しかもほどほどに聴く。あんまり真剣に聴くと、感情に同化して疲れてしまうので。
元気なときはアイデアがあふれてくる。行動する前に、書いてみることにした。書いてみてつまらないことは、やらなくなった。言葉にして面白いことはそのまま作品になる。発想と書くという運動がばちばちと反応をおこす。最近、やっと気がついたんだけど、ぼくは書きたいだけなのだ。書いている「いま」という時間が好きなんだ。アイデアという人間の精神におこった空想を、行動して実現できたときに充実感を感じる。生きているって感じがする。ぼくはどうやら、思考の現実化を書くことで行っているようだ。書くことはこの幻のような社会のなかで、世界の手触りをつかめる、ぼくにとってたった一つの手段だ。これを毎日やっていれば、死ぬことはないだろう。
なんだか無性に嬉しくて今にも楽しい気分は爆発しそう。そんなときがある。予定を入れたり、誰かに電話したりラインしたりするのをやめた。元気なときほど、自分に籠ってみる。溢れるエネルギーを全部自分に使ってみる。ぼくの場合その熱の運動は、言葉になる。文字になる。本になる。孤独な作業の先に人と繋がる瞬間があるのでそのことを忘れない。
朝7時に起きてお昼の12時の時報がなったら作業はやめる。以前、元気なときや〆切前とかは1日中書いていたけど、それもやめた。あとの時間は散歩したり昼寝したり娘と遊んだり。そうやってひたすら日々を過ごすと鬱は今のところすっかりなくなった。自分で自分の奴隷になっていたのかも知れない。この3ヶ月、まったくネガティブな気分にもならない。かといって元気すぎることもない。のんびり過ごすと、発想が自由になる。精神は黄金になった。水に浮くうんちのようだ。
自分にしかない素直な気持ち良さって絶対にあるはずだ。その営みを毎日やる。他のことは頑張らない。自分から湧きでるものが精神を照らす。黄金になった魂は、世界を純粋に見つめることができる。
もうすぐ6年がたつ。ぼくはバケツのなかに土を入れて、はじめてうんちをした日から。庭の土をスコップですくいバケツに入れる。バケツに置ける便座も手づくりで。最初は気張ってもでなかった。ぼくはトイレっていう、社会化されたシステムの外側に向かおうとしていた。見たこともないくらい細いうんちがでた。きっと相当に緊張していたんだろう。ぼくは大人になってから、はじめてガッツポーズをした。空は青かった。冬の風は冷たかったけど心地よい。大地とつながった。

今日のうんちはどんな色か。ほうれん草だけを食べた日は、緑のうんちがでた。ラーメンを食べると、次の日のうんちは臭かった。うんちを毎日、真剣に見た。うんちを発酵させて肥料にした。その肥料をパッケージして自分の顔写真を貼り、食べたものを記載してアート作品として売ってみることにした。1ヶ月ジャンクな食事だけをしてつくったジャンク肥料。有機野菜のみを食べてつくったオーガニック肥料。なんと肥料は4万円で売れた。オーガニック肥料を買って野菜を育ててくれた人もいた。「もちろん、食べました。ゴーヤ最高に美味しかったです」っていってくれた。ぼくは世界とつながった気がした。
ぼくも自分のうんちで野菜を育ててみた。ジャンク肥料を使った畝は、野菜どころか雑草すら生えなくなった。恐ろしかった。だけど、ぼくは自然の力を信じてみたいって思った。ずっと、ジャンク肥料を使った畝には草が生えなかった。ぼくは腐葉土を入れたり、野菜を堆肥化した土を入れたりした。1年半ほどたったころ。奥さんが植えたコットンが咲いた。自然は変化をくりかえしながら新たに再生する。ぼくはそう信じてみたいって強く思った。曇り空から光が差し込んできた。

ぼくは、ずっとずっと世界をぼんやりと眺めていた気がする。ぼくにとってうんちは世界をちゃんと見る、わかろうとするってことをはじめてやった事物だ。あの日々から何かが変わった。匂いをかぐ。さわる。うんちの混ざった土にふれる。いまもバイオトイレを使って日々、うんちとふれあっている。まるで自分の魂をさわっているようだ。うんちは意識や無意識が選びとったものの反応からでる。うんちは精神の運動そのもののようだ。それはつまり芸術家にとっての作品であり。建築家にとっての建物であり。音楽家にとっての演奏だ。うんちはぼくたちの歌声なのかもしれない。

世界の手触りを全身で感じる。それは精神が黄金に輝くときだ。今日もゴールドのいいうんちがでる瞬間。人間は大地と水のようなもので、切っても切れないほどに繋がっている。でも抑鬱社会に飲まれたときに、精神は大地からすうっと切れてします。体はしっかりと繋がっているのに。
うんちを土にリバースするという宇宙的な運動は、精神にもう一度、光を注いてくれる。その光は、葉や草や昆虫や動物や、あらゆる境界を一つに繋がりなおす。もう一度、ゆるやかなばらばらになって個にもどるために。そこには、鬱でも躁でもない、硬くも柔らかくもない。世界の平衡をつかんだ精神とうんちが踊っている。そんなことを考えながら、今日もうんちを土に混ぜている。雨がしとしと降っている。森に水が染み込んでいる。
リターン
10,000円

《全力応援!!!》
※リターン不要の方の応援プランです。
リターン費用がかからないので、いただいたご支援はうんち活動におおく使うことができます。
・書籍「うんちは世界を変える」1冊
- 申込数
- 41
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2020年4月
5,000円

《書籍「うんちは世界をかえる」》
本2冊をプレゼント!
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