修理工事の進捗のご報告（２）

 

引き続き、修復工事の進捗状況をご報告します。

「上貼り」といって下貼りを終えた天井に新しい唐紙を貼っていく工程です。

 

工房で手刷りされた唐紙を文様に合わせて均一の大きさになるよう裁断します。

さらに、実際に貼り付ける天井の端の部分は直線ではありませんので、

それぞれの配置箇所に合わせて唐紙の縁の部分を調整して裁断し、現場に持ち込みます。

 

 

ここからは現場での作業です。

接着するための糊を2種類の濃さで作ります。

 

 

紙全体には薄い糊を、端の部分には接着力が強くなるよう濃い糊を用いて

１枚ずつ刷毛で塗布していきます。

 

 

 

 

準備した唐紙を文様の配置や方向に気を付けながら慎重に貼り付けます。

天井の端の部分には唐紙をきっちりはめ込むように用具を使って押し込みます。

 

 

 

この天井には唐紙を合計36枚使用しております。

紙と紙を少しずつ重ねて貼っていくのですが、小口といって紙の端に少しだけ影ができるため、貼る順番などを検討したうえで玄関から入って来られるお客様に小口が見えないように工夫されています。

全ての唐紙を貼り終えた後、照明器具を設置して工事完了です。