【地球観測衛星を紹介するコラム】Vol.1 日本の衛星みどり

 

地球観測衛星と一口に言っても、その種類や与えられたミッションは異なっています。そこで、国内外の主要な観測衛星を紹介するコラムをお届けします。

 

記念すべき1稿目は、日本が打ち上げた【みどり】についてご紹介します！

 

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みどり（ADEOS）及び、みどりⅡ（ADEOS-Ⅱ）の基本情報

 

みどり（ADEOS）

ミッション : 温暖化・異常気象・オゾン破壊等の観測データ取得
重量 : 約3560kg(打上げ時)
高度 : 約800km
打上げ年月日 : 1996年8月17日

 

（出典 : JAXA　P-019-02981）

 

みどりⅡ（ADEOS-Ⅱ）

ミッション : みどりの継承機
重量 : 約3700kg(打上げ時)
高度 : 約803km
打上げ年月日 : 2002年12月14日

 

 

（出典 : JAXA　P-019-05394）

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80年代後半から90年代前半は、従来のような技術導入ではなく、技術開発の内製化に注力する時期に当たり、国内技術による衛星プラットフォーム開発（詳細は下段参照）を目指す中でみどりは開発されました。総額約1000億円をかけて開発されましたが、打上げからおよそ10ヶ月後には機体が破損し、運用停止となりました。

 

みどりが撮影した台風画像（出典 : JAXA　P-019-02981）

 

 

2000年に入り、一号と同じミッションを持って打ち上げられた二号機も、

打上から11ヶ月後に電源系の異常により交信が途絶え、運用停止となりました。

（出典 : JAXA　P-019-02981）

 

みどりは「プラットフォーム型」と呼ばれ、様々な機能を搭載し、多くの情報を取得することを期待されていました。欧米諸国も「このタイプが主流になるだろう」と開発に注力しましたが、2000年代半ば頃から、一度に多くのセンサーを搭載するのはリスクが高いため、ミッションを絞った小型衛星を複数機開発する方向へと潮目が変わり始めました。

 

 

小型化へシフトする中で、「みどり」に搭載された複数のミッション機器の一つを引継いで開発されたのが、小型観測衛星「いぶき」です。

 

いぶきについては次回ご紹介します。