
支援総額
目標金額 5,000,000円
- 支援者
- 137人
- 募集終了日
- 2020年3月31日
【Story】OneWeb社破産検討報道を検討する(前編)
日本時間3月20日、低軌道通信衛星コンステレーション計画を掲げるOneWeb社が破産申請を検討していると、Bloombergが報じました。
https://www.bloomberg.com/news/articles/2020-03-19/softbank-s-oneweb-is-said-to-mull-bankruptcy-as-cash-dwindles
OneWebは、2012年に「WorldVu Satellite Limited」として設立され、2014年にGoogle傘下から離脱独立し「OneWeb」となりました。当初は2,000機の通信衛星打ち上げの計画をもっていましたが、今は600機前後の計画におさまっています。(参考記事)
最初の6機の通信衛星は、2019年2月に仏領ギアナより打ち上げられ、高度1,200kmの軌道に投入されました。将来的には下り200Mbps、上り50Mbpsの高速通信サービスを宇宙から届ける計画になっています。(参考記事)
宇宙から届けるゆえに、既設の光海底ケーブルや有線ブロードバンドネットワーク、携帯通信基地局に依存せず、いつでもどこでも高速通信を享受できる、というのが彼らの目指しているイノベーションです。同様の計画はSpaceXのStarlink計画や、AmazonのKuiper計画などがありますが、SpaceXが既に360機の超小型通信衛星の軌道投入に成功しているなど、にわかにレッドオーシャン感が強まってきていたところでした。
Sixty Starlink broadband relay satellites have deployed from SpaceX’s Falcon 9 rocket in orbit. With this launch, SpaceX has launched 360 Starlink stations since last May. https://t.co/jYtac6xrlZ pic.twitter.com/KhajN01rOU
— Spaceflight Now (@SpaceflightNow) March 18, 2020
Bloomberg報道についての若干の考察
今回のニュースにあたり、おそらく多くの人が「あのBloombergが報じるんだから信ぴょう性高いんだろう」とか、「またソフトバンクの投資失敗ケースかよ」とか思ったはずですが、僕にとっては困惑しかありませんでした。
なぜなら、Bloombergの報道がでる3日前の3月17日付でOneWeb社から、3月21日に第三弾となる34機を打ち上げることを発表したばかりだったからです(公式発表では “confirms third launch”という言い方をしている)。
Bloombergの記事の真偽を推測したり論じることはあまり意味のないことだとは思いますが、本文を良く見ると冒頭に “OneWeb,,,,is mulling a possible bankruptcy,,,”と書いてあります。“mull”は直訳すると「熟考する」となりますが、 “mulling evidence”や “mulling and hesitating” など、結論が出ていないものについて検討したり、前向きでない検討について使われる印象がある言葉です。
本当に会社の状況がヤバくなってきたときに初めて閉め方の検討を始める(多くの)日本企業と違い、あくまでも万が一のために可能性の一つとして検討をしていた、くらいの話だったのではないかと私は考えています。本当にヤバい状況で破産せざるを得ないくらい(VCや債権者等に)追い込まれていたら、17日のリリースや打ち上げなんてとても出来るはずがないからです。(21日の打上は問題なく成功したとのこと。)
OneWebのコスト構造について
今回の「破産検討」は、OneWebとしてはむしろそうならないために早めに取りうる手段を検討するという、日々生死の境のギリギリを攻めている(攻めるべき)スタートアップとしては、至極真っ当なケーススタディを、何らかの思惑のなかすっぱ抜かれてしまったという想像をしているわけですが、「ホンマのところOneWebのキャッシュフローってどうなん?」という疑問が出てきたので、ここで公開されている情報をもとにOneWebのコスト構造について簡単に計算をしてみることにしました。
まず彼らの公式資料によると、社員メンバー数は350人。ロンドン、ドバイ、シンガポール、USの拠点で働いています。USスタートアップ企業の平均的な月の総支出は、だいたい$150-200K/personと言われているので、単純に掛け算すると少なくとも$630M以上が定常的な年間コストとして算出できます。(参考記事)
これに加えて衛星産業に特有の「打ち上げコスト」も入ってきます。例えば直近のSpaceX-Falcon9ロケットによる低軌道への打上コストは公称5,000USドル/kgです(つい今月に彼らから直接聞きました)。OneWebはAriane Space社(正確にはグループ会社)との契約のもとソユーズロケットを利用するので、Falcon9よりは高くついていると思いますが、打上計画の機数が機数なので(約650機)ロットディスカウントが効き、SpaceXの水準にかなり肉薄しているのではないかと推測できます。仮にFalcon9の価格の3倍、1kgあたり1.5万USドルとした場合、OneWebの1機あたり打ち上げコストは$2.25Mになります(衛星重量約150kg)。
※打上コストについて、インターステラ稲川さんから「少なくとも2Mはするやろ」と指摘をいただきましたので、修正しました。プロからのご指摘は助かります。ありがとうございます。
TechCrunchによると1機あたりの製造費は約$1Mなので、650機の製造打上には$2,213Mものコストがかかる計算です。OneWebの打上を取り扱っているAriane Space社によると2020年と2021年でOneWebの打上を21回行うとしている(今年すでに打ち上げられた2回を含む)ので、650機全ての衛星を2021年までに打ち上げてしまおうとしていることが分かります。
(参考資料)
したがって、2021年までの2年間の総費用は以下の通りになります。
年間総費用:$1,260M(630×2年)
打上費用:$1,463M(2.25M×650機)
製造費用:$650M(1M×650機)
----------------------------------------------
計:$3,373M(日本円で約3600億円)
OneWebの資金調達状況
ここまでで、OneWebは2021年までにだいたい$3.4Bの資金需要があることが分かりました。
これに対し、彼らはこれまでに$3Bの資金調達を実施したことを明らかにしています。直近の調達は2019年3月18日付で$1.25Bと発表されています。ちなみにこの時の主な投資家はSoftbank、クアルコム、ルワンダ政府などでした。
前回調達時に残り1年間分のキャッシュが残されていたと仮定しても、$3.4Bには届きません。OneWebは今年中に通信のカスタマーデモを行うとしているので、おそらく同規模かそれ以上の調達を年内に狙っているのだと思います。
(後編につづく。。近日公開)
==
いやぁ、本当にお金のかかる事業ですね。それでちゃんと資金調達をしてチャレンジしているのだから本当にUSスタートアップの力には脱帽します。
ワープスペースのプロジェクトは、OneWebやStarlinkと違い、地上への高速インターネット供給はメインターゲットとしていません。また、主なユーザーターゲットを人工衛星としている点も彼らと違います。
地上を直接のターゲットとしないので、雲に弱い光空間通信方式を採用しました。また、光空間通信を採用したことで、リーズナブルな長距離通信が可能となり、低軌道を俯瞰できる比較的遠い軌道(中軌道)に中継衛星を配置することが出来るので、ユニバーサルな通信サービスの実現に必要な衛星の機数も圧倒的に少なくなります(6機で地球全周カバー)。
なので、彼らの100分の1程度のコストでプロジェクトの実現が可能です。
彼らは地上のユーザー端末までのラストワンマイルも含めた垂直統合的な通信サービスを目指していますが、私たちは地球=宇宙の通信バックボーンにフォーカスして狙っていきます。
ぜひこのクラウドファンディングを通じて、私たちのプロジェクトの一員になってください。そして、私たちだけでなく、OneWebやStarlinkなど世界の衛星通信プロジェクトの成功もぜひ応援してください。
私たちのプロジェクトの成功は、確実により良い世界の実現に繋がります。
リターン
3,000円

【学生限定】お気持ち支援プラン
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