自分の思いを形に〜J-TOPから学んだCAREER DEVELOPMENT〜

看護師として、妻として、母として、私たちは多くの役割をもって日々医療に当たっています。どれも価値があり、どれも尊い。

ただ、医療にかける熱い情熱を一生懸命温め続けている医療者がいます。

こんな看護師さんがいて、私たちJ-TOPメンバーはいつも「もう一度頑張ろう」という気持ちにさせてもらっています。

藤原登茂さんです。どうぞ！

 

私は、総合病院で看護師をしていた時にJ-TOPのワークショップに２回参加しました。初めてキャリア形成について学び、聞き慣れない言葉が多く圧倒されたことを覚えています。しかし「これからどのように社会貢献していきたいか」と、その後も考え続け、躊躇していた大学院進学を決めました。

ワークショップ後のMDアンダーソンがんセンターでの海外研修では、メンター（指導者）に以下のようにアドバイスを受けVison、Mission、ゴールを構想する機会もあります。

・自分はどういう人間で、大事にしているものは何か。何がハッピーか。家族との時間も大事にすること。

・自分のパッションは何か。何になりたいか、なぜそれをしたいか。実現可能なゴールをどのように設定していくか。

このように自己の価値感を見つめ直すことは、大変貴重な経験でした。あれから４年経過した今でも、時々立ち止まり、自分に問いかけています。

海外研修後は、妊娠、出産、大学院の修了、転職といったライフイベントを重ねてきました。一方で、大切な人を失くす喪失体験や、自分の新たな社会的役割の葛藤により、目標を見失いかけて弱気になったり、なりたい姿と現在の自分の姿にギャップを感じ、何度も「心の翼」が折れかけました。そんな時にJ-TOPの先輩方に相談すると、多様な経験をもとにアドバイスを下さり、再び自分の目標を目指せるよう背中を押してくれました。また、J-TOP全体が「いつ戻ってきても良い」と心理的に安全な環境を保証しているため、現在も自分のペースでJTOPの活動ができています。更に、共に研修に行った仲間は一生の仲間であり、メンターのような存在で、彼らにいつも助けられています。

　J-TOPのワークショップに参加した当時は「私に何ができるのだろう」と思っていました。それでも小さな扉を開き続け、振り返ると自分が想像していなかった人生を歩んでいます。それができたのは、J-TOPの扉を開けるチャンスをくれた先生、「看護」を指導してくれた皆さんや家族の支えがあったからです。
そして、私のパッションは「担当した患者さんが流した涙をなんとかしたい」という思いです。

患者さんにも医療者にも、全ての人に「心の翼」があります。

患者さんにおいては、「心の翼」が折れるような、折れてしまった経験もあり、いつも羽ばたくことはできず、羽を休める時もあり、傷つくこともあります。
それでも自分自身で立ち上がり、歩み、羽ばたく力がある。
そんな患者さんを敬い、看護を通して伴走したい。

そして、患者さんを支援する医療者の「心の翼」も折れないような社会を創造したい。

そう思っています。

まだまだ発展途上の私ですが、これからも自分の一歩が、未来の患者さんやがん医療に繋がることを信じて歩んでいきたいです。

 

自分の居心地の良い場所から勇気を出してJTOPに飛び込んでみたら、世界が広がりました。共に目指す仲間が、J-TOPから広がり、地域や社会にも繋がることを祈っています。