15周年、新たなる挑戦|「生育格差」を乗り越える宿泊施設の運営
15周年、新たなる挑戦|「生育格差」を乗り越える宿泊施設の運営
15周年、新たなる挑戦|「生育格差」を乗り越える宿泊施設の運営 2枚目
15周年、新たなる挑戦|「生育格差」を乗り越える宿泊施設の運営 3枚目
15周年、新たなる挑戦|「生育格差」を乗り越える宿泊施設の運営 4枚目
15周年、新たなる挑戦|「生育格差」を乗り越える宿泊施設の運営 5枚目
15周年、新たなる挑戦|「生育格差」を乗り越える宿泊施設の運営 6枚目
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15周年、新たなる挑戦|「生育格差」を乗り越える宿泊施設の運営 8枚目
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15周年、新たなる挑戦|「生育格差」を乗り越える宿泊施設の運営 8枚目

支援総額

32,015,000

目標金額 30,000,000円

支援者
1,031人
募集終了日
2025年4月25日

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2025年04月02日 12:31

アンドベースだより|Vol.03 アンドセンター施設長

 

困窮する多様な層を受け入れるインクルーシブシェルター「アンドベース」

相談者の人生の再出発をどのように支えているのか、その内側をインタビュー形式でご紹介する連載企画「アンドベースだより」

 

第3回目となる本記事は生活相談員である浦越 有希です。

 

アンドセンター施設長:浦越 有希

 

認定 NPO 法人 Homedoor生活相談員(社会福祉士)。 広島大学大学院総合科学研究科修了。修士課程では、貧困層・低所得層の支援団体と関わり、 ソーシャルアクションを学ぶ。修了後は無料低額診療を行う病院に勤務。2021 年 10 月より Homedoor にて相談業務に従事。2024年4月にアンドセンター施設長に就任。

 


 

ーHomedoorの女性相談者の割合は?

 

Homedoorに来られる女性相談者の割合は、相談支援を開始した2014年度は7%でしたが、年々増加傾向にあり、2019年度からは毎年、相談者全体のおおよそ4分の1が女性です。

 

相談者の性別(2023年度)

 

 

女性相談者の割合が増加した背景は多々あると捉えていますが、2018年に個室型の宿泊施設『アンドセンター』をオープンし、住まいを失った方がすぐに泊まれる場所を用意したことが大きなきっかけの1つになったと思います。


また、代表が女性であることや様々なSNSを利用して情報発信をこまめにしていることも、相談へのハードルを下げているのかもしれません。

 

 

ー女性相談者は、どのような背景をお持ちですか?

 

様々なことがありますが、家族やパートナーからの抑圧・暴力など、同居者との関係悪化により住まいを失う方、失う恐れのある方が多いように感じます。住まいを失う不安からこれまで家族の元にいたものの、これ以上その家に居続けることはできないと、とにかく持てるものだけ持ってHomedoorに相談に来たという女性もいます。


実は、女性からの相談は「家族など誰かと同居している」状態の方の割合が男性よりも多い傾向にあります。同居者との関係がうまくいっておらず住まいが安全な場所ではないものの、行く当てがなく家に留まらざるを得ない方が、Homedoorへの相談につながっていない女性でも多くいらっしゃるのではないかと思います。


それから、性風俗で生計を立ててきたけれど、体調を崩したり、年齢を重ねたりすることで収入が減り、家賃の支払いができなくなったという方もいらっしゃいます。

 

 

ー現場で感じる公的な資源の課題や現状は?

 

行政には、女性に関する様々な相談に応じる女性相談支援センターがあります。女性相談支援センターは各都道府県に設置されており、身の危険がある、帰住先がないといった女性に対する一時保護の支援があります。


しかし、Homedoorに相談に来たある女性で、Homedoorへの来所前に役所で相談したにもかかわらず、公的な支援にはつながらなかったという方がいました。その理由を聞いたところ、施設入所を案内されたものの門限があることや集団生活になること、携帯電話が使えないことから入所は希望しなかったと語っていました。


施設にはDV被害により生命の危険が及ぶほど危険な状態にある女性も入所するので、加害者の追跡を逃れるために携帯電話が使えないなどの制限があります。また、集団生活になるため門限など様々なルールがあります。


このような厳しい制約から、本人の同意が得られず一時保護につながらないケースがあることは、厚生労働省の調査(「婦人保護事業等における支援実態等に関する調査研究」)でも明らかになっています。

 

厚生労働省、2018、「「婦人保護事業等における支援実態等に関する調査研究」「婦人保護施設における性暴力を受けた被害者に対する支援プログラムに関する調査研究」報告書(平成30年3月)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000212859.html

 

厚生労働省、2018、「「婦人保護事業等における支援実態等に関する調査研究」「婦人保護施設における性暴力を受けた被害者に対する支援プログラムに関する調査研究」報告書(平成30年3月)https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000212859.html

 

 

経済的に困窮されている方の場合、生活保護の利用も可能です。しかし、生活保護の利用に際し、大きな障壁になるものがあります。それは、家族に援助できないか連絡される「扶養照会」です。

 

Homedoorへの相談者全体でみると、家族関係は断絶している方が多いですが、女性の相談者は、家族との関係が完全には切れていない方の割合が男性の相談者よりも高い傾向にあります。

 

 

「(生活保護を利用することが)家族に知られたら、うちら『終わり』だよね」

 

相談にきたある女性は、似たような状況の女性と、こんな話をしながら性風俗を続けていたと語ってくれました。この方は家族とは長らく離れて暮らしているものの、ちょっとした相談はできる関係です。しかし家族は経済的に苦しくわずかなお金でやりくりしており、また生活保護に対する強い偏見を持っていることを、この方は見聞きしていました。そのため、扶養照会されると家族から見放されて孤立してしまう……という強い不安を抱えていました。

 

住まいや仕事といった生活基盤が不安定な中で、家族とのやり取りが精神的な支えになっている方もいます。逆に、家族が過干渉で支配的なゆえ、その人の望む生活ができず精神的に追い詰められ、家族とは一定の距離を取って生活をすることを選ぶ方もいます。家族関係は一様ではなく、複雑だからこそ頼れなかったり、今後の関係を合理的に考えて頼らないことを選択したりして、支援団体への相談に行きついています。そんな状態にある方が、家族に援助できないかと連絡されてしまうのは、家族関係に関するこれまでの様々な努力を水の泡にされるようなことだと思います。

 

扶養照会は生活保護の要件ではなく、事情に応じることになっていますが、残念ながら福祉事務所で適切な対応がされていない場合もあり、生活保護の申請にあたって大きな不安材料になっています。この問題はこれまでも様々に指摘されているところですが、現場にいると、理念的には健康で文化的な最低限度の生活を保障するためにあるはずの生活保護が、その運用のために最低限度を下回る生活に人々を押し留めるものになっていることを痛感します。

 

 

ー新施設『アンドベース』が必要な理由とは?

 

家族関係の不和、不安定な就労、多重債務、暴力被害、精神疾患、障害……などと複合的な困難を1人で抱える女性に対し、アンドセンターでの短期間の滞在は、できることが限られていました。関係性を築きながら中長期的な支援が必要だと感じる方と、引っ越したあと連絡がつかなくなるということもあり、忸怩たる思いを抱えていました。

 

また、子ども連れで相談に来たいという方には、アンドセンターが単身用の部屋となっているため、受け入れを断らざるを得ませんでした。子ども連れとなると、緊急性も非常に高いため、お断りするというのは断腸の思いでした。

 

個室型宿泊施設「アンドセンター」の一室

 

安全の守られる建物で、女性専用フロアを準備して、子ども連れで相談があったとしても受け入れ態勢を整え、再出発に向けて十分な対応をしていきたい……そんな思いが『アンドベース』開設の1つの動機になっています。

 

長期滞在型シェルター「アンドベース」の一室

 

長期滞在型シェルター「アンドベース」の一角にあるキッズスペース

 

 

ーアンドベースの期待される役割とは?

 

女性からの相談を振り返ると、家族との関係や性風俗等の仕事などについて、悩みながらもその場その場で相談できる人に相談し、その人がその時に可能な選択をして生き延び、その中でHomedoorへの相談に辿りついているように感じます。そのため、今後の生活についても、家族との関係をすぐに整理したり、これまで続けてきた性風俗の仕事をいきなり辞めたりという意思が、相談時点では固まっていない方も当然いらっしゃいます。


そうした「ゆらぎ」のなかにいる相談者に対して、安心安全にいられる自分だけの部屋、様々な相談ができる環境、その人らしい生活をするための時間をまとめて提供できる施設がアンドベースだと思います。


アンドベースは、中長期的な滞在を想定しています。これまで目の前にある選択肢から限られた行動をすぐに取らざるを得なかった方が、自分自身とゆっくり向き合える場所になることを期待していますし、そうした場所になるよう尽力していきます。

 

年次報告会2023@東京にて、元相談者の女性と

 


『アンドベース』は制度の狭間にいる人たちのサポートを行うために、新たに立ち上げたシェルターです。公的な支援が届きにくい人たちに住まいや食事を提供し、社会福祉士やキャリアコンサルタント、カウンセラーなど専門の資格を有するスタッフがこれまでの状況を伺いながら、生活や就労のサポートを行っていきます。

 

相談に来られた方は生活困窮状態にあるため、シェルターの運営や生活支援にかかる費用は個人の皆様、企業の皆様からのご寄付によって支えられています。

 

一人でも多くのホームレスの方の再出発を応援したい

やり直せる社会を実現したい

その大事な起点の一つがアンドベースになると私たちは信じています。

 

そのアンドベースを安定して運営していくためには皆さんのお力が必要です。

同じ想いを持つ方と一人でもつながるために、ぜひ皆さんからも発信のご協力のほどよろしくお願いいたします。

リターン

5,000+システム利用料


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アンドベース応援コース|5千円

【全コース共通特典】
・お礼のメール
・年次報告書と15周年記念ステッカーの郵送(2025年8月ごろ)
・寄附金受領証明書の郵送(2026年1月下旬ごろ)
※受領書は2025年分の確定申告にて寄付金控除分として利用いただけます。

申込数
355
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2026年1月

10,000+システム利用料


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アンドベース応援コース|1万円

【全コース共通特典】
・お礼のメール
・年次報告書と15周年記念ステッカーの郵送(2025年8月ごろ)
・寄附金受領証明書の郵送(2026年1月下旬ごろ)
※受領書は2025年分の確定申告にて寄付金控除分として利用いただけます。

申込数
438
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2026年1月

5,000+システム利用料


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アンドベース応援コース|5千円

【全コース共通特典】
・お礼のメール
・年次報告書と15周年記念ステッカーの郵送(2025年8月ごろ)
・寄附金受領証明書の郵送(2026年1月下旬ごろ)
※受領書は2025年分の確定申告にて寄付金控除分として利用いただけます。

申込数
355
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2026年1月

10,000+システム利用料


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アンドベース応援コース|1万円

【全コース共通特典】
・お礼のメール
・年次報告書と15周年記念ステッカーの郵送(2025年8月ごろ)
・寄附金受領証明書の郵送(2026年1月下旬ごろ)
※受領書は2025年分の確定申告にて寄付金控除分として利用いただけます。

申込数
438
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2026年1月
1 ~ 1/ 27


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