これからのこと

こんにちは。実行委員の橋本和加子です。クラウドファンディングにご支援頂いた皆さま。ありがとうございました。

あしげいが閉幕してまもなく一ヶ月が経とうとしています。東京も少しずつ秋めいてきました。

会期が終わって帰りの飛行機の中、出会った人たちの顔やかけてもらった言葉を思い出していました。何にも変えがたい尊い日々でした。同時にあしげいがたどった4年間の道のりを見つめ、これらを忘れてしまわないように、心に刻みました。

今年は監督したドキュメンタリー映画『葦芸の映画』を上映しました。上映会当日、たくさんの人たちが足を運んでくださいました。この映画はあしげいメンバーを被写体にしたものです。一年目に、出会ったばかりのみんなのことを撮りたいと思った私の初期衝動が映っています。

上映の際、天井にスクリーンを設置するのですが、その時に天井にたくさん穴を開けてしまいました。この建物は木でできています。「100年経って育った木を使って建物を建てたなら、その建物は200年使わなきゃいけない」というお話をしてもらいました。話してくれたのは、4年間ずっとあしげいを支えてくださった博物館の阿部さんです。未来も過去も現在も同時にまなざす阿部さんの言葉を聞いて、自分がいる現在の前後に流れる途方もなく長い時間のことを考えました。そして、手をかけて大切に扱い続けるということは並の覚悟では出来ないということに改めて実感を持ちました。

あしげいは先人から引き継がれた功績があって成し得ていること、動き続けた先に開かれる未来、その視座と仲間への敬意を持ち、これからも丁寧に続けていきます。今後もあしげいをどうぞよろしくお願いします。

photo : 川村 喜一（4枚目を除く）