みんなでつくる、いっしょに生きる。「いつもあいてる」日本語教室
みんなでつくる、いっしょに生きる。「いつもあいてる」日本語教室

寄付総額

7,272,000

目標金額 5,000,000円

寄付者
723人
募集終了日
2024年10月31日

    https://readyfor.jp/projects/metanoia2024?sns_share_token=&utm_source=pj_share_url&utm_medium=social
    専用URLを使うと、あなたのシェアによってこのプロジェクトに何人訪れているかを確認できます
  • Facebook
  • X
  • LINE
  • note
2024年10月19日 17:00

クルドの若者が見た日本④「在留資格を得た日」 (全5回)

400人以上にお申込みいただき、大きな反響があったクルド人の若者・メルバンさんの体験談を、講演録のかたちで5回に分けて掲載します。

 

5日間毎日一話ずつアップします。

今回は第4回、これまで在留資格が無いことで様々な制約を受けてきたメルバンさんにある日青天の霹靂が訪れます。どうぞお読み下さい。

 

──────────

第1回 来日、父の収容、不登校   >>

 

第2回 入管で植え付けられた絶望、苦労の末の大学進学   >>

 

第3回 仮放免者の制約   >>

 

第4回 在留資格を得た日   >>

 

第5回 その後の変化、そして現在   >>

──────────

 

===

第4回 在留資格を得た日

実は在留資格を去年、私も家族と一緒にもらったんですけど、その時から生活が本当に一気に変わったので、少しお話をしたいと思います。

 

去年の6月あたりに、子どもに在留資格を与えるという方針が出たときに、最初は日本生まれの子どものみ、その両親も可能性はありという話だったんですけど、私自身は弁護士の方に聞いても対象外だからこの措置で在留資格をもらうことはないんじゃないかなと思っていました。

 

その時は、私は裁判で留学の在留資格を争っていたんですけど、両親は裁判でも在留資格をもらえる可能性がかなり低かったです。しかしこの措置により両親も在留資格がもらえる可能性が大幅に高くなったので、すごく嬉しい気持ちになりました。

 

結局は私自身も対象とされていて、入管に呼ばれて出頭しました。在留資格をもらった日は昨年の12月あたりでした。今までは本当に入管からいいことをされたことがなくて、在留資格をもらえるというのは本当に絶対にありえないと思っていました。

 

一方で在留資格がもらえるならば生活が本当に変わるので、ちょっとだけ希望を持っていたんですよ。家族みんなで一緒に入管に行ったんですけど、お父さんは「期待しないで」って言っていました。期待していてもらえなかったら落ち込んでしまうし、殆どの人はもらえないからって言って、入管に朝の7時から向かったんですよね。

 

本当にすごく緊張していて、まず4階にエレベーターで行ったんですけど、エレベーターの中でもみんな無言で。弟二人は12歳で、子どもの頃に自分が仮放免って知ったらかなり精神的に辛いことになるので、家族からは話をしないようにしてたんですけど、仮放免のことは少しだけ知ってるらしくて、ビザがもらえるってすごい喜んでいました。でも私と両親は絶対そんなことないって思って、弟たちにもあんまり期待させたくないので、今回は違う件で来たんだって言ったんですよね。

 

最初は将来の夢についてとかそんな話をしたんですけど、その後に「証明写真撮ってきてください」って言われたんですね。そこでたまたま外にいる弁護士に話を聞いたら「(在留資格)もらえますよ!」と言われて、でも私たちはまだ信じられないんですよ。本当に入管は私たちに今までいいことしたことないじゃんってお父さんも言ってましたし、エレベーターの中でも自分を抑えていて、写真撮ってその後また戻ったんですけど、戻った後本当に両親の心臓の音が聞こえるぐらい強かったです。

お父さんはもう20年もずっと仮放免で日本で生活していて、いろんな権利を制限されてきました。「人間が生まれながら持っているはずの人権を持っていなくて、私は人間として見られてない」っていう言葉を結構お父さんから聞いてきたんですよね。

 

入管職員の方が私たちの目の前に在留カードを5枚持ってきたんですけど、その時本当にすごく信じられなかったんです。私はスマホのライトで在留カードを照らして「これ本物?」みたいな感じで信じられなくて。今までずっと裁判も何年もしてきたし、夢も諦めたから、すごく私にとってはショックで、心臓もどんどん早まって心配になって、しばらく散歩したぐらいでした。両親もすごくショックで、弟たち二人はビザもらえたってすごい喜んでいたんですけど、両親は無言でずっとみんなを見ていたんですよね。

 

その後、しばらくの間は在留資格をもらったことは他の方には言わないでくださいというお願いが入管の方からあったんですけど、私たちはエレベーターの中でもみんなずっと笑顔になっちゃうんです。嬉しくて。その他にもクルド人が入管にいて、私たちに「もらえた?」って聞くんですね。ずっと私と両親はニヤニヤしてるんですよ。気持ちを抑えられなくて。でも言ったらその人を悲しませるから言わないようにしていました。

 

結局その日は朝ご飯から何も食べていなくて、夜ケバブを食べに行ったんですけど食べられなかったんですよ。お母さんは「お腹がいっぱい」って言って何も食べてなくて、すごく嬉しすぎて食欲もなくなるくらいすごく楽しかったんです。私も何回も在留カードを見て「これは本物か?」とか、その時の気持ちは本当にもう言葉で表せないぐらいすごい気持ちだったんですよね。そのあとも1週間ずっと枕の横に在留カードを置いていたんですよ。

 

「第5回(最終回) その後の変化、そして現在」へ続く   >>

 

 

 

===

 

とても鮮明に在留資格を得た当日の出来事を語って頂き、貴重なお話しでした。メルバンさんにとっての驚きが聞き手にもとても伝わってくるパートでした。

在留資格を得てから、メルバンさんはこれまで様々に人権を制限されてきた状況から、生活が大きく変わることになります。ぜひ次回もお読みください。

メタノイアでは在留資格の有無にかかわらず日本語教育支援が必要な子どもたちのために、日本語教室を運営しています。ぜひ、この活動にご共感を頂き、寄付を頂けますと幸いです。

 

===

 

<プロジェクトのストーリー・寄付はトップページから>

 


 クラウドファンディングに挑戦中!
 終了まで残り12日、10/31(木)まで
\ 

みんなでつくる、いっしょに生きる。「いつもあいてる」日本語教室

https://readyfor.jp/projects/metanoia2024

 

・目標:500万円
・実績:214万円 
・残り:286万円 ※2024/10/19 時点

 

 

◎例えば、1万円の寄付で、8時間分/名の日本語授業を届けられます。

 

 

▼今すぐ寄付する(クレカ・銀行振込、利用可)
https://readyfor.jp/projects/metanoia2024

メタノイアへのご寄付は税制優遇の対象で、確定申告により最大約40%が戻ってきます。

 

===

 

 

 

ギフト

3,000+システム利用料


alt

3千円コース(1人分の日本語テキスト代)

■活動報告(メールにて2025年10月までにお送りします。)
■寄付金領収書のお届け(2025年1月に発送します。)

申込数
264
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2025年10月

5,000+システム利用料


alt

5千円コース(1人分の日本語レッスン4時間分)

■活動報告(メールにて2025年10月までにお送りします。)
■寄付金領収書のお届け(2025年1月に発送します。)

申込数
186
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2025年10月

3,000+システム利用料


alt

3千円コース(1人分の日本語テキスト代)

■活動報告(メールにて2025年10月までにお送りします。)
■寄付金領収書のお届け(2025年1月に発送します。)

申込数
264
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2025年10月

5,000+システム利用料


alt

5千円コース(1人分の日本語レッスン4時間分)

■活動報告(メールにて2025年10月までにお送りします。)
■寄付金領収書のお届け(2025年1月に発送します。)

申込数
186
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2025年10月
1 ~ 1/ 9


最近見たプロジェクト

もっと見る

あなたにおすすめのプロジェクト

注目のプロジェクト

もっと見る

新着のプロジェクト

もっと見る