不揃いな庭

今回は少し改修の様子をお伝えします。

5つの建物と4つの庭がある西村邸。10年近く空き家になっていたので、庭も荒れてジャングルのようでした。ぼく自身の手ですこしずつ切り開き、庭造りは土屋作庭所さんにお願いしています。中庭はひと段落し、すばらしい空間に整いつつあります。

庭造りに関して、ぼくからの唯一?最大のリクエストは「可能な限り、ここにあるものを使ってください」ということ。中～大サイズの木は持ち込んでもらわず植え替えています。
冒頭の写真にある、足元の飛石や砂利もそうです。4つの庭に点在していた大小の石を再配置してくださいました。

しっかりした日本庭園をつくるのであれば、石材店／ホームセンターから、見た目を揃えて買ってきていただくのですが、寄せ集めにしたので見事にばらばら。それだけ、この場所に歴史があるんだということが感じられます。どこかのお城の、大きな石垣の一部だったのでは、というような石も出てきました笑
土屋さんも「買ってくると平坦な感じになってしまうけど、ひとつひとつの表情が出ておもしろいですね」と言ってくださっています。

建物の改修も同じ考え。できるだけいまの形を残す／いまあるものを使う、というわがままを言って、進めていただいています。こちらもまた、少しずつ紹介していきますね。

大変なところ、不便なところもありますが、それをいかに、これからの世代が楽しめるものにリデザインするか。そこに挑戦したいという想いで、『西村邸』は進んでいます。共感していただけるあなたのご支援とご訪問を、お待ちしております。