葦葺きの屋根

引き続き、クラウドファンディングという機会を通じて、様々な新しい出会いの機会が続いており、嬉しく思います。

 

先日、西村邸奥から2番目の建物である「納屋(なや)」の改修が終わりました。足元が崩れかかっていた古い倉庫を、素朴な土の雰囲気はそのままに、しっかりと改修してくださいました。

 

冒頭の写真ではわかりにくいですが、天井裏の化粧仕上げには、板でなく葦(アシ/ヨシ)を使っています。

この葦は、奈良に住むアーティスト/建築家のEugine Soler―ユージン・ソレール氏から譲り受けたもの。

 

今年の2月、京都府立総合資料館跡地で行われたインスタレーション展示のために、ソレール氏が調達した資材を、展示終了後に引き継ぎました。
古くから「よし葺き屋根」など、建材に使われてきた素材を使い、京都の竹林を再現した氏の作品―それをリスペクトし、実際の建築の中に取り入れてみました。

昨年も奈良町全体を活かしたインスタレーションに関わっておられたユージン氏。ぼくはアートの世界にはまだまだ明るくありませんし、彼のキャリアのごくごく一部にしか触れていませんが、彼の作品からは、日本らしい伝統へのリスペクトとノスタルジーが感じられて、穏やかな気持ちになります。西村邸完成後も、何らかの形で一緒に発信をしていければと考えています。

 

 

西村邸の改修は、大掛かりな木造建築の改修というこもともあり、設計士さん/大工さんにお願いするスタンスですが、ごく一部だけ、葦を使った製作をぼく自身の手で進めています。連休中には完成すればいいなと思いつつ…笑　お披露目を楽しみにしていてください。

 

いろいろな人の想いを少しずつ分けていただきながら、ゆっくりと進む『西村邸』計画。あなたのご参加もお待ちしています。