【隠元禅師直筆】複製する掛軸について

みなさまと共に、このクラウドファンディングで複製させていただく、隠元禅師の３幅の掛軸。

 

以前の活動報告でご紹介した「遺偈」についての記事はこちら

https://readyfor.jp/projects/oubaku1661/announcements/331837

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今回、ご紹介する２幅目は

【示諸法子孫偈】（しょほうじそんにしめすげ）です。

世上漚花倶看破

法門隆重力弘持

曹溪正脈亘今古

耀後光前勿自欺

老僧隠元書示

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世上の漚花(おうか)　倶に看破す

法門隆重　力(つと)めて弘く持つ

曹溪の正脈　今古に亘(わた)る

耀後光前　自ら欺くこと勿(なか)れ

 

この書は、隠元禅師が弟子たちに向けて書かれた遺訓です。

隠元禅師は、1673年4月1日（亡くなる2日前）にこの言葉を遺しました。

禅の正統を受け継いでいるという自負をもって修行するようにと示したものです。

※訳はあくまで一つの捉え方です

 

解説

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世上漚花倶看破（世上の漚花　倶に看破す）

世の中の全てのものは、水面に浮かぶ泡のように儚く消え去るものである。

これを見破り、悟ること。

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法門隆重力弘持（法門隆重　力めて弘く持つ）

仏法の御教えは尊く深遠なものである。

それを伝え守り続けることにつとめよ。

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曹溪正脈亘今古（曹溪の正脈　今古に亘る）

曹溪（慧能・えのう）の正統な教え(血脈)は、古から今へ。

まさに今日に至るまで、途切れることなく綿々続いている。

 

禅宗の第六祖、慧能（曹溪大師とも）

初祖達磨大師から禅が伝わり六代目という意味で六祖と言われる

→https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%85%A7%E8%83%BD

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耀後光前勿自欺（耀後光前　自ら欺くこと勿れ）

自らを欺くことなく、慎んで日々修行に励むこと。

そうであれば

過去の偉大な教えも未来へと伝わり光輝くであろう。

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老僧隠元書示（老僧隠元書示）

老僧隠元（隠元禅師）が書き示す。

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世の中の無常を見破り、仏法の重要性を強調し、正統な教えの継承を説き、自らを欺かず誠実に生きることを求めています。

隠元禅師の深い悟りと教えを表現したこの言葉は、弟子たちに向けた最後の教えとして今日へと大切に伝えられてきました。

この書は、隠元禅師がお亡くなりになる２日前の1673年4月1日に、遺される弟子たちに向けて書かれたものです。

 

合掌