
支援総額
目標金額 1,000,000円
- 支援者
- 62人
- 募集終了日
- 2022年2月10日
尾崎会館・時計塔建設記(8)「陛下からの御下賜金」
1961年(昭和36年)7月に当財団より刊行された『尾崎記念会館・時計塔建設記』。
1月11日より、財団設立から現在までの歩みをREADYFORで連載中です。
パート8は、会館建設の礎となった全国からの浄財、その知られざるエピソードを紹介します。
-天皇陛下の御下賜金-
募金目標は最初1億円であったが、設計が時計塔の独立ということで変更になり、「講堂が300人収容では手狭だ。500人にせよ」という理事会の要求で、時計塔を含め総工費1億6000万円目標となった。最初の1年は益谷(秀次)議長が主に奔走された。
昭和32年晩冬、私はヨーロッパから帰って、未だ1千万円程しか集まっていない現状をみて、これは募金のため理事長自身が足を運んでせっせと動かねば駄目だと知った。周囲もしきりとそれをいう。その時最も深い理解を示したのは経団連副会長の植村甲午郎氏である。
植村氏は「尾崎さんは憲政の神であるが、財界は世話をして貰った事がない。むしろしばしば攻撃された。しかしあの様な全国民の幸福を考え、独裁政治を排して今日の民主政治の基い(もとい)を築いた人にこそ感謝は捧げるべきで、財界も進んで協力すべきだ」と述べ、その後終始、経済団体を動かしてくれた。
私はこの様な仕事は、大義名分が第一であると考えた。国会議員は当時の自民党幹事長三木武夫氏と社会党の浅沼稲次郎氏の会談で、全員一人宛500円の醵金(きょきん)と、益谷議長発議による有志の大口醵金が始まった。こうして「議会政治の父」の記念会館という意味で、県・市・町村会議員まで少額ずつでも集める筋を通した。
そして議会主義昂揚の見地から、天皇陛下にも宇佐美(毅・宮内庁)長官を通じ、御内意を伺ったところ、陛下は直ぐ御聴取りになり、昭和33年12月15日、金一封を建設基金として御下賜金あらせられた。かかることは前例のないことであると宮内庁長官は説明された。陛下は、終戦の年の暮れ、尾崎先生を宮中に召された時のことを思い起こされたことであろう。
(本文、ここまで)
このエピソードの中には、いくつかの興味深い符丁があります。
一つは、天皇陛下も尾崎も、共に短歌のたしなみがあったこと。
そして、咢堂12景に描かれている天皇陛下への拝謁は、陛下からのお招きであったこと。年齢や来歴は違えども、先の植村副会長の言葉にもある「全国民の幸福」を願い続けた同志であったと言えましょう。
二つめは、文中の植村副会長(のちに第3代会長)は東京市の出身で1894年(明治27年)生まれ。尾崎が東京市長を務めあげた1912年(明治45年/大正元年)には18歳の青年です。東京市長時代の尾崎が脳裡をよぎった事もあったかも知れません。
そして三つめ、宇佐美長官は天皇の政治利用に対しては徹底的にこれを退ける剛直な姿勢から、「頑固者」「堅物」などとも言われた人物として知られています。
そうした姿勢の持ち主であったにも関わらず、尾崎会館建設には陛下ともども理解を示されたのは、父であった宇佐美勝夫(元東京府知事、貴族院議員)からも尾崎の行跡を知る機会が少なからずあったのかも知れません。
天皇陛下をはじめ、数多くの方々のお志により、現在の憲政記念館が出来上がりました。不偏不党のみならず、政界も財界も、また立場の貴賤も超えた総体であるとも言えましょう。


1枚目:咢堂12景「天皇陛下への拝謁」(松浦莫章・画)
2枚目:益谷秀次・尾崎財団会長(『議会制度百年史』上巻所収)
3枚目:植村甲午郎・第3代経団連会長
リターン
3,000円

Aコース(世界と議会60周年特別号のお届け)
尾崎財団からの御礼レターと『世界と議会』60周年特別号1部、「人生の本舞台」ポストカードをセットでお届けします。
また希望される方のお名前は誌面にて「協力者一覧」に掲載するとともに、財団特設サイトでもリンク付きで掲載いたします。
- 申込数
- 33
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2022年3月
10,000円

Bコース(世界と議会60周年特別号+会員特典1年)
Aコースに加え、尾崎財団の会員特典を1年間ご提供いたします。
特典期間中に発行の『世界と議会』お届けや会員限定イベントへの優待、会員専用サイト限定の各種コンテンツをご利用いただけます。
- 申込数
- 32
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2022年3月
3,000円

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