学生たち②：リーマーさんとワラーアさん

2015年3月に、ヨルダンのUNRWA事務所に2人の卒業生を訪ねました。
リーマーさんとワラーアさんは、このシリーズの第1回目で紹介したマンスール君と同時期、2010/11年度にパレスチナ学生基金が最初に採用した奨学生です。
大学を卒業してからおよそ半年、彼女たちの状況が気になっていました。
 

私（事務局のS）ともう一人の運営委員で事務所を訪問したときの様子が、パレスチナ学生基金ニューズレターの第12号に掲載されています。

　ワラーアはきっちりとヒジャーブ（頭髪を覆うヴェール）をかぶり、リーマーはニカーブ（口元も覆うヴェール）をしていたために目しか見えず表情を読み取るのは難しいですが、それでも会ったとたんに緊張しながらもパッと雰囲気が明るくなりました。

　その際、卒業後すぐに〔2人が〕職を得て働いていることを聞きました。リーマーは英語、ワラーアは科学の先生で、私立学校で女子生徒たちに教えているそうです。

前号で紹介したマンスール君は、卒業まで5年間のコースだったので、リーマーとワラーアが、パレスチナ学生基金にとっては初めての卒業生で、しかも初めての就業者でした。とても明るい雰囲気で、「ガザ難民のための奨学金を、日本の方々が用意してくれたことが嬉しい。ぜひ私たちのような学生を、今後も支えて欲しい」とビデオメッセージも頂きました。
 

その後、玄関口で、私たちはワラーアのお母さんに出会います。

　帰るとき、偶然ワラーアのお母さんに会うことができました。私たちの面会が終わるまでワラーアを待っていたようでした。私たちにありがとう、ありがとうとにっこり笑って何度もお礼を言ってくれました。

　もしかしたら、ワラーアを通して彼女の家族や親戚にも希望を与えているのかもしれない、そう思ってしまうほど印象深い遭遇でした。

ラナさんへの支援も、この「成功例」に続いて欲しいと願っています。
引き続き、ご支援、応援をお願いいたします。