神経学会　地方会

こんにちは。札幌医科大学医学部神経内科学講座　久原です。多くの皆様からご寄付を頂戴しております。心より御礼申し上げます。9月2日から私達の挑戦、クラウド・ファンディングがスタートして1週間が経過しました。投稿時時点で23名の皆様から現在1,023,000円をご寄付いただき目標の25%に到達しております。これは予想以上の数字でありいささか驚いているところでもありますが、自己免疫性神経疾患というややわかりにくいテーマであっても皆様が真剣に私どもの趣旨を読んでくださり、ご理解いただいているのだと考えております。重ねがさねここまでご寄付をしてくだささいました方に改めて御礼申し上げます。本当にありがとうございます。

　とは言え、まだ始まったばかりです。目標達成まで道のりは長く、これからも気を引き締めて挑戦を続けますのでどうぞご支援をよろしくお願い申し上げます。

　今回の挑戦は、「目標金額を達成した場合のみ支援金を受け取ることができる」という

「All-or-Nothing方式」でチャレンジしております。引き続き、皆様のご支援・ご協力をよろしくお願いします。

ところで、9月7日はわが札幌医科大学大講堂において第114回日本神経学会北海道地方会が行われました。日本神経学会は脳神経内科を専門にする、あるいは専門にする予定のある医師のほとんどが加入している学会で全国の総会員数は約1万人です。北海道地方会は主に道内の脳神経内科医が会して、経験した症例や研究の報告を行う場です。毎年2回行われるだけですので、貴重な研鑽・勉強の機会となっています。

　神経疾患は脳梗塞などの脳血管障害、アルツハイマー病やパーキンソン病などの神経変性疾患、感染が起因の脳炎や脊髄炎、末梢神経障害、筋炎などの筋疾患など非常に広い領域を診療しております。

　その中で多発性硬化症、視神経脊髄炎スペクトラム障害、自己抗体陽性の脳炎や神経障害など私達のこの度のテーマである自己免疫性神経疾患が題材の演題は全ての発表の4割弱ありました。大体いつも地方会ではこれくらいの割合で演題があると思います。つまり私達脳神経内科医にとって、自己免疫性神経疾患はまだまだ診断も治療も困難なことが多く、だからこそ皆でうまく行ったこともうまく行かなかったことも共有して診療をより良くしていこうとする必要があるのです。今回は私達もある自己抗体が陽性だった筋疾患（ミオパチー）についてその特徴や治療経過を報告しましたが、他の先生方からも本当に勉強になる発表を聴くことができて大変有意義な一日となりました。