SUWA×文楽2024公演レポート＜番外編＞：諏訪湖マラソンに八重垣姫登場！

10月27日（日）、第36回諏訪湖マラソンの特別ゲストとして八重垣姫がランナーの応援に駆けつけました。

 

なんでマラソンに文楽人形が？！と驚かれると思いますが、

八重垣姫といえば、恋する武田勝頼を救うため、諏訪大明神の霊力を借りて白狐たちを引き連れて

凍った諏訪湖を駆け抜ける姫なのであります。

 

SUWA×文楽のキャッチコピーも「諏訪カケル八重垣姫の恋と冒険の物語」なんです。

 

架空の話ではありますが、戦国時代に諏訪湖を走ったランナーのはしりということで

僭越ながら応援に馳せ参じた訳です。

 

主催者様が洒落の通じる方たちで、しかも本気で迎えてくださって本当に感謝感激でした。

 

 

 

諏訪湖マラソンは、諏訪湖を周回するようにコースが設けられており、湖と紅葉を眺めながら美しい自然の中を走れる人気のハーフマラソン大会です。

 

地元住民の応援も活発で、地域密着型の雰囲気が魅力となっていて今年も全国から約7,000人のランナーが参加しました。

 

 

その開会式に特別ゲストとして八重垣姫と人形遣いの吉田勘彌さん、桐竹勘次郎さん、桐竹勘昇さんが登壇。

 

 

八重垣姫はゲストランナーのハリー杉山さん、内藤大助さんの傍でお二人を応援させていただきました。

 

 

姫のお役目はこれだけではありません。

 

なんとゴール近くに立派な専用ステージをご用意いただき、そこからゴール目前のランナーたちを応援する役目を任ぜられました。

 

ゴール目前といえばタイムに関わります。これは責任重大。

 

しっかり応援せねばということで八重垣姫の主遣いの吉田勘彌さんが考えたのが応援グッズ。

 

金色の扇を雅に華々しく振って応援する予定が、「扇、忘れてきちゃった！」と前日の夜に告白なされました。

 

でも、その時、吉田勘彌さんの頭にはすぐに代案が浮かんでいました。

 

「御柱祭の時にみなさん何か振っていますよね？あれは何ですか？」

 

「オンべです！小さいの、持っています！」（スタッフ）

 

諏訪地域で最適の応援グッズを思い付かれた勘彌さん、さすがです。

 

そして、オンベを持っている人がすぐに現れるのもすごい。さすが御柱の国です。

 

ということで、小さな金色のオンべを精一杯振って応援させていただきました。

 

あつらえたように八重垣姫にピッタリサイズでした。

 

 

 

八重垣姫がオンべを振る姿は劇場では見られない格別な可愛らしさがあってランナーのみなさんの心にも響いてくれていたら嬉しいです。

 

 

 

暑い中、頑張ってくださった技芸員のみなさん、ありがとうございました。

 

そしてあたたかく受け入れてくださった主催者のみなさん、ランナーのみなさん、ありがとうございました。

 

（文 / TINTt  佐々木千玲）