【和栗存続の危機】健康寿命が長い栗の樹を次世代へ継承したい
【和栗存続の危機】健康寿命が長い栗の樹を次世代へ継承したい

支援総額

5,565,000

目標金額 4,000,000円

支援者
232人
募集終了日
2025年4月30日

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2025年04月14日 08:22

栗の樹長寿命化の鍵は土壌改良

おはようございます。
松尾栗園の松尾和広です。

クラウドファンディング公開開始から3週間が経過しました。
皆様より温かいご支援を賜り、
おかげさまで第一目標金額の85%にまで到達しております。
もうひと踏ん張りで、
静岡県で農業(栗園開墾)を始めるために最低限必要なトラクターとキャリアトラックの購入が実現しそうな勢いです。
ご支援頂いた方々、またこのプロジェクトを拡散してくださった方々に改めてお礼申し上げます。
本当にありがとうございます!

とはいえ、トラクターとトラックだけでは1年間すべての農作業が成り立ちません。
草刈り機と動力噴射機も年間の果樹栽培には必要不可欠な設備となります。

今は知り合いのご好意に甘えてその都度レンタルさせて頂いておりますが、

できれば早急に購入して適期の農作業に備えたいと考えております。

残り2週間、
引き続き下記クラウドファンディングページのURLシェアなど、
少しでも私たちの「和栗を未来に継承する活動」を拡散して頂けるととても嬉しいです。

URL:https://readyfor.jp/projects/waguri-300-60

お手数をおかけして大変申し訳ありませんが、
何卒ご協力の程よろしくお願いいたします。


【活動報告】
前回の「耕作放棄地の開墾」編に引き続き、
今回は「土壌改良」の活動報告をさせて頂きます。


このプロジェクトのタイトルでもあり最大の目標は、
「健康寿命が長い栗の樹」を育成する事です。

そのために私が最も重要視しているのが「土作り」です。

農業界で「土」とは3つの性質に分類されます。

 

①化学性

②物理性

③生物性


①化学性
・窒素、リン酸、カリの3大要素,

 カルシウム、マグネシウムの2次要素、

 ホウ素、マンガン、鉄

 などの微量要素が土壌内に過不足なく適量保持されているか、

 土壌分析によって数値を見る事ができます。


・土壌分析によって、pH(ペーハー)の値も分かります。

・作物にはそれぞれ適性pHがあります。

・pH値はその土壌が保持できているカルシウムとマグネシウムの量に大きな影響を受けます。

・カルシウムとマグネシウムの保持する量が少なければph値は下がり、より酸性に傾きます。
・ほとんどの作物はpH6.0~7.0の弱酸性土壌を好みます。
・栗はph5.5程度を好みます。


・茶はpH4.5~5.0以下の強酸性土壌でも育ちますが、

 現在、静岡県内の多くの茶畑ではpH4.0以下にまで強酸性化が進んでいます。
 これは長年に渡り酸性の化学肥料を投与し続けた事が原因です。

・pH4.0以下にまで下がると栄養素不足でほとんどの作物が自力で生きる事ができなくなります。


 
②物理性
・土壌内の排水性または保水性、通気性といった構造的な性質。

 

・作物の根も生き物です。私たち動物と全く一緒で、水を飲んで、呼吸をしながら成長を続けます。

 

・土と水と空気がバランスよく存在している土壌。それが団粒構造です。
・理想的な団粒構造は、固相40%:液相30%:気相30%です。

・排水性が悪い土壌(土壌内に水が滞まっている)では、根が酸欠になって枯れてしまいます。

 

 

③生物性

・有機物と有用微生物が豊富に含まれている土壌では有機物の分解が持続的に行われ、

 植物の生育を良くし、さらに物理性も改善する効果があります。

 

・有用微生物はpH値が高い方がより活性化します。

・pH値が低いと、有用微生物の活性が低いため、有機物の分解が進みません。


・化学肥料の投与を続けると、作物の根が分解者(有用微生物)を必要としなくなるため、

 有用微生物の種類と数が減ります。有用微生物が減ると病原微生物が増殖します。



私たちが今春開墾作業している新規栗園は4ヶ所です。

・掛川市上西郷(元茶畑)
・袋井市岡崎(元茶畑)
・浜松市雄踏(元水田)

・菊川市せんがまち(元水田)

土壌分析の結果、
元茶畑の掛川市はpH3.2と袋井市はpHが4.2とともに強酸性土壌でした。
カルシウム、マグネシウム等の栄養素に限らず、
長年、化学肥料を多量投与し続けた事で有用微生物がかなり不足している土壌でした。

 

そこで、私たちが行った土壌改良です。

①専門家にpH改良に必要な苦土石灰投入量を算出依頼。
 こちらは実際に改良する畑の土壌と実際に使用する苦土石灰資材を用いてシミレーション試験を

 して頂く事で、正確な数値を導き出して頂いております。

 

 

② ①の結果に基づいて実際に開墾栗園へ苦土石灰散布。

 散布しただけでpHは変わりません。

 苦土石灰が土壌にしっかり付着するように、

 トラクター、耕運機で何周も回って土を細かく攪拌しました。

 

散布前の苦土石灰(10アールあたり2トン以上散布します)



掛川市の開墾園地では、pHを3.2から6.0に土壌改良するため、
10アールあたり3トン近くの苦土石灰を散布しました。

袋井市の園地はpH4.2から6.0に改良するため、
10アールあたり約2トンの散布を実施しました。

苦土石灰の散布(堆肥散布機を使用しています)

 

③続いて堆肥を散布。こちらも同様に散布後にトラクター、耕運機をかけて土と混和しました。

 堆肥混和の狙いは栄養素の補給というより、堆肥に含まれる多種多様な微生物の投入です。
 荒廃農地は開墾の際に大量の粗大有機物が土壌に残ります。

 それらを分解してくれる有用微生物と、

 分解に消費される窒素の両方を兼ね備えている資材として堆肥を利用しました。

 

堆肥の搬入

トラクターで耕運中

 

トラクターで作業できない斜面は耕運機を使用しています

 

 

④微生物資材の散布。

 私たちは人間が肥料を与えて作物の成長を促すのではなく、

 自然界同様にできるだけ微生物と植物が共生する形で作物の成長を見守りたいと考えています。
 ただし、現在耕作放棄されている多くの農地は非常に微生物の数と種類が少ないです。

 開墾作業の仕上げとして、最後に微生物資材を投入しています。

微生物資材を散布しているところ(水に希釈してホースで園地全体に散布しています)



今回の活動報告は以上です。
次回は水田跡地の土壌改良報告を予定しております。
今後ともよろしくお願いいたします。

リターン

5,000+システム利用料


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【返礼品なし】お気持ち応援コース 5千円

<特別な返礼品が不要な方向け>
返礼品のお返しがない分、いただいたご支援をより和栗存続への活動資金に充てさせていただきます。

申込数
37
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2025年5月

10,000+システム利用料


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【返礼品なし】お気持ち応援コース 1万円

<特別な返礼品が不要な方向け>
返礼品のお返しがない分、いただいたご支援をより和栗存続への活動資金に充てさせていただきます。

申込数
36
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2025年5月

5,000+システム利用料


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【返礼品なし】お気持ち応援コース 5千円

<特別な返礼品が不要な方向け>
返礼品のお返しがない分、いただいたご支援をより和栗存続への活動資金に充てさせていただきます。

申込数
37
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2025年5月

10,000+システム利用料


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【返礼品なし】お気持ち応援コース 1万円

<特別な返礼品が不要な方向け>
返礼品のお返しがない分、いただいたご支援をより和栗存続への活動資金に充てさせていただきます。

申込数
36
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2025年5月
1 ~ 1/ 9

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