🐾いきものフィールド日記 #10『ヤマネの巣とツバメの巣を比べてみる』

今、研究所の壁ではツバメが一生懸命子育てをしています。
皆さんの周りも一緒でしょうか？

ところで、ツバメの巣とヤマネの巣、
違うところと同じところがあります。

どこでしょう？

まずは同じところ。
同じところは巣を地上から離れた場所に造ります。

ツバメは壁の上の方。
ヤマネは木の上の方。
ツバメは飛べるので、
下より上の方が都合が良さそうです。

ヤマネは体の形が木の上に適したものになっているので、
木の上の方が都合が良さそうです。
そして、どちらも地面に巣をつくるよりも
天敵を避けるのに良いのでしょう。

では違うところはどこでしょうか？
色々ありますが、
巣材が違います。
ツバメは泥を多く使います。

田んぼに水が入るとせっせと土を運んで少しずつ固めながら作っています。
（たまに落ちてしまうこともあるけれど）

森に暮らすヤマネは、
木にある素材を使います。
木の皮やコケを持ってきます。

そして、形も違います。
ツバメは上が解放的になっていて、
親ツバメがごはんを飛んで運んできます。
少し大きくなったら頭が少しずつ見えてきます。

一方ヤマネは、
グループフルーツ大の丸い巣を作ります。

ツバメと違って、
お母さんが出入りする穴はわかりにくくなっています。
そして、赤ちゃんたちの姿を見ることはできません。

色々な巣の形はありつつも、
生き物たちの親の子育てはいつも一生懸命です。

今日も色々なところで生き物たちの命が育っていることを、
ツバメもヤマネも教えてくれます。