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これまでの研究とコレクション自慢の会のかかわりと今後の展望(2)
こんにちは。名古屋大学総合保健体育科学センターの古橋です。
第2回目の今回は、コレクション自慢の会の誕生の物語についてお話しできたらと思います。
私が2005年に名古屋大学に赴任して間もなく、当時の学生相談総合センター(現在の学生支援本部)のセンター長をされていた故鈴木國文先生に、私の趣味の話とそれに関する学生支援活動のアイディアを話す機会がありました。鈴木先生はその話に興味を持ってくださり、そこから形になったのが、「潜在的支援力を結集した支援メッシュの構築(2007年11月~2010年3月)」という研究課題です。そして、その中の活動の一つとして、コレクション自慢の会は誕生し、2008年から活動が始まりました。
私の趣味というのは、第1回目でも少し触れているのですが、古書の蒐集です。自宅はもちろん、研究室も診察室(写真)も、すでにコレクションの本で落ち着く場所もないほどあふれかえっています。日本にいるときは、それほど頻繁に古書店に通う時間はないのですが、ここフランスにおいては、仕事が終わると毎日のようにあちこちの古書店に通ったり、街の中心の広場で開かれている古書市(写真:フランス北部の街、リールの古書市)に出向いたりしています。フランスの哲学や思想、文化や文学といった、気軽に手に取ることのできる本は、あれもこれも気になってしまって、つい、山のように買ってしまうのですが、特にコレクションとして蒐集しているのは、17世紀や18世紀の稀少な挿絵本です。そのような本は、普通の市場には出回ることはほとんどありませんから、オークションなどで手に入れることになります。最近は、良くも悪くも仕事が多忙を極めているため、なかなかオークションに参加する余裕のないことがとても残念です。
さて、このように古書を集めていると言うと、一般社会で生きる人は必ずや私に問うのです。「全部読んでいるのですか?」と。しかし、本当に本というのは読まれるためだけにこの世に存在しているのでしょうか?
本は読まれるために存在しているという有用性や効率性を追求する社会に生きている我われは、大学も将来に役に立つ勉強や研究をするために存在していると考えることによって、一見無駄ではあるけれども、人が心豊かに生きていくために大切なものを切り捨ててしまっているのではないでしょうか。
必死に利益や効率ばかりを追い求めた結果が、今の日本の社会の疲弊した姿だと感じずにはいられません。
そして、また一般社会で生きる人は次のように問うのです。「そんなに集めて家が傾く心配はないのですか?」と。しかし、私は答えます。「家が傾くほど集めないと、本当の蒐集家とは言えないのではないでしょうか」と。
つまり、真の蒐集家は、蒐集物で家を傾かせたいと心の底で願っているのではないか、というのが私の考えです。
自分の好きなこと、興味あることについて、ほかの人にも披露したい、というのは、誰にでもある感情です。それが、無駄なものを、常軌を逸するほど集めて到底受け入れられない程度になればなるほど、反対にコレクション自慢の会ではおおいに盛り上がってしまうのです。
ただ、それを受け入れてもらうことが前提だったりすると、受け入れられなかった時のことを考えて、話せなくなってしまう、ということもあります。ですから、コレクション自慢の会では、批評などは一切しません。その人の興味のあることをみんなで一緒に聞くだけです。興味を持ったことや気になることがあれば、質問してより詳しく教えてもらいます。
すでに私のこの古書蒐集癖を知っていた鈴木國文先生に、2006年の終わりから2007年にかけてコレクション自慢の会のアイディアを話したところ、「がんセンターの病院の中にある喫茶店でも、自分の癌はこんなにひどいんだ、余命はいくばくもないんだ、という癌の病気の自慢大会を生き生きとした表情で患者さんたちがしているらしいから、古橋先生のアイディアも今の社会で生きて疲弊している人の処方箋になるかもしれない」と賛成してくださって、見事、この研究課題で大型の助成金を獲得することができたのです。
次回は、コレクション自慢の会と、フランスとのつながりについて、お話しできたらと思います。
よろしくお願いします。
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