【森づくり×アート】インド、ラダックで天空の芸術祭を開催したい!
【森づくり×アート】インド、ラダックで天空の芸術祭を開催したい!

支援総額

3,001,000

目標金額 3,000,000円

支援者
227人
募集終了日
2024年8月8日

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2024年07月03日 11:12

ラダックの今と昔を知る人に会った

「ジュレー、どちらからいらっしゃった?」

面談のため、農業・文化大臣の到着を待っていると、隣に座っているおじさんに話しかけられた。

「日本からです。実はマトー村で−」と、いつも通りの自己紹介をする。相手のことを尋ねると、ツェタン・ドルジェイさんという、マトー村の隣のストック村の方だった。

 

 

「最近のラダックはどうですか」と聞いてみた。

 

「今のラダックには見せるものがなくなった」と彼は言った。

 

「食べ物、着る物、観光の仕事、テレビに冷蔵庫などの生活用品、私たちを囲んでいるのは殆どが外からやってきたもの。私は1970年生まれの54歳です。子どもの頃は各家で山羊100頭、牛は8頭ほど、馬も飼っていました。農作業では、村人同士、順番に労働力を提供しあい、金銭のやりとりはしていませんでした。育てた大麦を、標高が高いところで暮らす遊牧民からウールと、岩塩がとれる地域の人とは塩と交換し、必要なものを手に入れていました。そして、いつも自分の木のカップを持ち歩いていました。いつでもお茶を飲めるようにね。今ではプラスチックや紙のカップを使い捨てするでしょう。

ゴミもほとんど出さなかったんですよ。例えば服。穴が空いたら繕い、当て布をし、それでも着られなくなったら、土と混ぜて、畑で水やりをするときに、水の流れをコントロールするためにつかっていました。燃やす必要もなかったのです。今は処理が追いつかないほどゴミが増えました。

ラダックは1974年に外国人旅行者の入域が許可されました。伝統的な衣服を着ていた私たちはよく『写真を撮らせてくれ』と頼まれたものです。『写真を求められるということは、これは世界の他の場所にはない特別なものなんだ』と誇らしく思ったものです」

 

ツェタンさんは堰を切ったように話してくれた。

 

「変化はいつの頃から大きくなっていきましたか」と聞いた。

 

1994年頃から2000年にかけてですね。観光の発達と共に着るものや、食べものが外から入って来て、レーションシステム*で安く買えるようになり、自分達で作ることがだんだんとなくなりました。家を出て働くようになると、動物を飼うことはできなくなります。そうするとウールもとれませんから、服や靴を作る機会も減ります。農業の面では、84年頃からユーリアという化学肥料がラダックに導入されたように記憶しています。私はその変化の真っ只中を生きて来ました。昔と今を知っています。発展は悪いものではありません。現に私が着ている服も、このように外からやってきたものですから。ただこれらは世界中どこででも手に入るもの。『これがラダックです』と胸を張れるものではないのです」

 

ツェタンさんは寂しそうな顔をしている。

 

「ストック村にはストック山がありますよね。環境の変化はどうですか」

 

「根雪が減りました。実測ではありませんが、10kmくらい後退したんじゃないか、と感じるくらい、雪が残っている地点が遠くなりましたね。私はね、2年前にアプリコットとりんごの木を300本、ヤナギの木を150本植えたんです。」

 

「それはどうしてですか」

 

「未来へ向かって、生きていくために必要なことだと思って。今日ここにいるのは、村の仲間40人と植樹活動を広げようと計画していて、大臣に資金の相談に来たんですよ」

 

植樹についても話を広げようとしたそのとき、大臣のチョスペルさんがやってきた。待ち合わせ時間から30分経っていた。この30分がなかったら、私にとってツェタンさんは、名も知らぬその場に居合わせたラダックのおじさんだっただろう。

人それぞれに人生があり、今を生きている。同じ空の下、地球の上で、私と地続きで。

 

*政府がインドの他地域で大規模農業や大手資本によって作られた小麦製品などを安価で提供するシステム。

リターン

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【淺井裕介最大級の地上絵を応援するコース1】布の地上絵のカケラにドローイングのシルクスクリーン (約10~15cm)

【淺井裕介最大級の地上絵を応援するコース1】布の地上絵のカケラにドローイングのシルクスクリーン (約10~15cm)

淺井裕介さんがラダックの大地に描く地上絵の一つは、遊牧民のテント素材の帆布をキャンバスに、現地の土とアクリル絵の具や水性ペンキなどで描かれます。2日間の展示後は強風や雨を考慮し、すぐに撤収。最大級にして世界最速で消えてゆく地上絵となります。
巨大な地上絵のため、帆布の余白の部分も大切な構成要素となります。ラダックの風や土、光をまとった帆布の地上絵の一部に、地上絵の完成図ドローイングをシルクスクリーンで手印刷。(イメージ写真の絵の部分がシルクスクリーン印刷されるドローイング、線が地上絵の一部です)約10cm~15cmの「地上絵のカケラ」にして皆さんへリターンします。額装したり、Tシャツやトートバッグに縫い付けるのも手。
*淺井さんのサインはシルクスクリーン印刷になります。
*写真はイメージです。

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淺井裕介さんがラダックの大地に描く地上絵の一つは、遊牧民のテント素材の帆布をキャンバスに、現地の土とアクリル絵の具や水性ペンキなどで描かれます。2日間の展示後は強風や雨を考慮し、すぐに撤収。最大級にして世界最速で消えてゆく地上絵となります。
巨大な地上絵のため、帆布の余白の部分も大切な構成要素となります。ラダックの風や土、光をまとった帆布の地上絵の一部に、地上絵の完成図ドローイングをシルクスクリーンで手印刷。(イメージ写真の絵の部分がシルクスクリーン印刷されるドローイング、線が地上絵の一部です)約10cm~15cmの「地上絵のカケラ」にして皆さんへリターンします。額装したり、Tシャツやトートバッグに縫い付けるのも手。
*淺井さんのサインはシルクスクリーン印刷になります。
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