
支援総額
目標金額 1,200,000円
- 支援者
- 177人
- 募集終了日
- 2025年5月15日
危機的な状況にある言語・方言サミット(八重山大会)の報告です。
小浜島の絵本のクラウドファンディングを支援してくださったみなさま、
すっかりご無沙汰してしまいました。プロジェクトメンバーの藤田ラウンドです。
今日は、10月25日、26日に石垣市で開催された「令和7年度危機的な状況にある言語・方言サミット」に参加した絵本に関わるブース発表についてご報告させてください。サミット詳細はこちらです。https://www.bunka.go.jp/seisaku/kokugo_nihongo/kokugo_shisaku/kikigengo/summit/index.html
この大会は、毎年秋に行われ、今年で第11回目(文化庁主催は10回目)となります。
まず、二日間行われたサミットの全体の様子から。開催地の石垣市が八重山ならではの企画をたくさん組んでくれました。「やいまむに(八重山語)」のラジオ体操、童歌、古謡の、市民の方々の熱のこもった演奏や演技や、石垣市、竹富町、与那国町からの出場者がスピーチ、パフォーマンス、コント形式など、それぞれの島のことばで話す「すまむに大会」。日頃聞くことのできない島々のことばが響きました。

(八重山地域の新聞、八重山日報、八重山毎日新聞、サミット資料)
加えて、セリック・ケナンさんの基調講演「八重山語の現状とその行方について:歴史的な視点を踏まえて考える」、石原昌英さんの「危機方言の現状報告」、金城綾子さんの「八重山地方における取組紹介」、深澤美香さんの「アイヌ語の現状報告」など、学術的な講演、学術的な現状報告、教育委員会からの具体的な取り組みの紹介、いずれも他の地域にとっては参考になるものでした。
サミットの一つの特徴で恒例となっているのが、「危機言語・方言の聞き比べ」や「表現披露」です。日本各地から集まった消滅危機言語・地域方言の話者たちが同じ文をそれぞれの話しことばで発音し、音を聴き比べたり、狂言や劇を演じ、聴衆は「話しことば」そのものは全てわからずとも、比較をし、演技や節回しなどから想像を掻き立てられ、笑いが起きたり、しんみりしたり、時に「ことば」の壁を超えるものだと感じます。

(左から、白保さん、デイビスさん、友人のトッピングさん、藤田ラウンド)
さて、次に石垣サミットで参加をしました2つのブースについてお話しします。「小浜島の絵本チーム」で今回参加のメンバーは、『神さまとムッカラの鳥』の「くもーむに(小浜島のことば)」を書き起こしてくださった花城正美さん(竹富町史編集委員)、くもーむにの文法解説助っ人のデイビス・クリスさん(琉球大学)、八重山の言語の新たな話者として、やいまむにを使っている白保椋之さん(やいまむに勉強会)と絵本の英語翻訳者の私、藤田ラウンド幸世(大東文化大学)の四人でした。
花城正美さんは今回の絵本の元となるご自身で書かれた紙芝居を実際に上演するパフォーマンス用のブースで多くの方々に絵本の話を聞いていただいたようです。手分けをしてブースに張り付き、来られる方々の質問に答えていましたので、私は花城さんの紙芝居を聴きに行くことができませんでした。
ブースの前に立っていると、いろいろな方が足を止めてブース上のディスプレイを見てくださり、お話しすることができました。小浜島は、実際には石垣市ではなく、竹富町の自治体に属するわけですが、同じ八重山諸島であり、島同士が距離も関係性も近くなっています。小浜島には中学校までしかなく、お医者さんに行く、メガネを作るなど生活で必要なことはフェリーで石垣市に行くことになります。石垣島に住んでいる小浜島出身の方々も大勢いらっしゃいます。ですので、小浜島の絵本のことをお話しする時には、親戚の誰かが小浜島に縁のある方も多く、今回、くもーむにで絵本が出されることを伝えると大変喜んでくださいました。

(左から、藤田ラウンド、田安さん、白保さん、入嵩西さん)
もう一つのブースは、藤田ラウンドと白保さんが参加した「やいまむに映像プロジェクト『教えて、慶子さん』:未来の話者のために種をまく」というブース発表でした。このプロジェクトは「山根プロジェクト・チーム新川」とも名付けられ、他に入嵩西千鶴子さん、田安苗子さん、水野暁子さん、服部かつゆきさんがメンバーです。今年101歳の山根慶子さんに「やいまむに(八重山語)」でお話ししていただいた内容をビデオの学習素材に仕立てるという映像プロジェクトです。わかりやすい工夫として、絵も入れて、今回は、「生き物編」と「野菜編」の単語のビデオを完成させ発表しました。
山根慶子さんは、「やいまむに」のお師匠さんとして、入嵩西さん、田安さん、白保さんが今でも毎週、対面で教えていただいています。また、慶子さんは、くもーむに話者の花城さんが幼稚園生の頃の「先生」でもあり、私たちの絵本を全面的に応援してくださっています。このプロジェクトは、「すまむに(八重山の島のことば)」を残したいという想いを持つメンバーが映像という形に挑戦したものです。ぜひ、一度、単語編で「やいまむに」の言葉を体験してください。「多言語で生きようプロジェクト」→「石垣島(めーらむに・やいまむに)の今」→「教えて 慶子さん」https://www.youtube.com/@livemultilinguallyproject1057
サミットで聴こえてきたこうした八重山の声を励みに、絵本をみなさまに届けられるようにさらに努力をしていきます。みなさんに喜んでいただけるような絵本を目指して、現在、テキスト、絵、資料などのまとめを着実に進めています。お楽しみに、もうしばらくお待ちください。
(文責:藤田ラウンド幸世)
リターン
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