コンサートへどうぞ！

連休も終わりツアーに向け着々と準備を進めていかなければなりません。コンサート成功のため、お客様が1人でも増えるようにと方々でご協力いただきながら色々と宣伝にも力を入れていますが、中々厳しい状態です。ご友人など声かけていただけると有難いです。どうかよろしくお願いいたします。

コンサートツアーで演奏する曲について一言ですが紹介します。

今回のツアーのために、この3年間のコンサートで演奏してきた、ノルドグレンの『弦楽のための交響曲』とノルドグレンの”ピアノコンチェルト3番”、光永浩一郎の”泉のコンセール”をプログラムのメインとして準備してきました。ノルドグレンは若い頃日本の文化を愛し、日本で勉強しました。
ピアノコンチェルトなど彼の多くの作品は、スウェーデンとフィンランドの間にあるオーランド諸島出身であると信じ難いほど、とても日本的な音の世界によって作られています。『弦楽のための交響曲』はショスタコーヴィチの影響を受けていた初期のころの作品です。2004年ユハ・カンガス指揮でノルドグレン作品全曲演奏をオウルンサロ音楽祭でやったことを鮮明に覚えています。 このパワフルな音楽を演奏するときは常にその記憶が蘇ってくるのを感じます。一部分は神秘的で、またゾッとするような性質もあり、マグマのように熱い部分もある凄い曲です。熊本の作曲家光永浩一郎の『泉のコンセール』 は熊本地震が起こる前に熊本県益城町にて初演されるため委嘱されました。この曲は地震や、自然の力の恐ろしさを表しています。それと同時に復活する力も感じる作品です。2017年ヘルシンキで初演したとき聴衆に深い感動を与えました。この曲のようにカオスの部分と慰めの音楽が融合された世界は今までに聴いたことがありません。

　2008年に亡くなった作曲家ノルドグレンは父のとても親しい友人でした。

父が彼のことを書いた一文を紹介します。

『ノルドグレンは透徹した鋭い感性と深い洞察力を持ちながら、物静かで謙虚であった。その人柄は彼に接したすべての人々の心に忘れがたい想いでとして遺っているでしょう。彼は暖かいユーモアと優しさ、思いやりの心を常に忘れることはありませんでした。数多くの交響曲、協奏曲、そして日本と深い関わりのある作品に、彼は自分の命を削るようにして優れた作品を遺していってくれました。、、、』
　　　　　　写真は父と私、ノルドグレンさんと息子さんです。