土砂降りの廃棄物埋立処分場”海の先端”で──14の命を抱えて帰りました

ご支援くださった皆さまへ。
クラウドファンディングが終わってから、初めてのご報告です。少し間があいてしまいましたが、今日はどうしてもお伝えしたい一日になりました。

 

雨に打たれる埋立地

8月10日、これまで捕獲できなかった2か所と、

従来の場所を合わせた3か所で捕獲を予定していました。
日陰も逃げ場もない新しい場所に備えて、

ここ数日は熱中症対策ばかり考えて準備をしてきました。
しかし当日の朝、日本列島は雨。
そして、海の上の埋立地は予報を裏切る大荒れ。

カッパを着ても意味がないほどの土砂降りと風が吹きつけました。

 

 

 ▲捕獲器にさらにビニールを巻いています

 

雨の日の捕獲は難しい

雨はフードの匂いを消し、濡れるのを嫌う猫は物陰に隠れます。

本来なら雨の日の捕獲は避けたいところ。
けれど、ここの子たちは違います。
「濡れること」よりも、「食べたい」が勝つはず──そう信じて捕獲を決行しました。

 

 

14頭の勇気

予想は当たり、結果は14頭保護。
捕獲器を置いた瞬間に、美味しい匂いに耐えきれず飛び込んだキジトラ。
雨粒を全身に受けながら、ただ餌の方をじっと見つめる白猫。
どの子も痩せ、目は必死でした。
「ここに入れば、この飢えと寒さから抜け出せる」──そう感じてくれたと願います。

 

▲黒白さん、雨にずぶぬれですが、これからは幸せになろうね。よく捕獲器に入ってくれたよ。

 

 

 

▲白猫さんは、皮膚がんが心配

 

みんなでつないだ命

捕獲後は人も猫もずぶ濡れ。それでもメンバーの表情は安堵でいっぱいでした。
この日は東京都職員の方が先導してくださり、安全に作業を終えることができました。
また、お盆休みの最中にもかかわらず、2つの動物病院が受け入れてくださいました。
関わってくださったすべての方に、心から感謝します。

 

まだ終わっていない

帰り道、車窓から、まだ保護できていない猫たちの姿が見えました。
全頭保護をしなければ、この地ではまた繁殖が繰り返されます。必ず全てを保護します。
事前に子猫の情報もありましたが、その姿はなく、空には大きな鳥たちが旋回していました…。
この環境で生きることの難しさを突きつけられました。

 

 

ご支援がつないだ未来

ネクストゴール達成のおかげで、本日保護した猫たちは医療を受け、

家族との出会いへ進むことができます。
皆さまのお声があったからこそ、東京都との協力体制も実現しました。
8月は集中捕獲を続け、その後は警戒心の強い残っている子たちを現場と連携しながら保護し、来春までにゼロを目指します。

 

今日の暴風雨は、猫たちを追い詰めたかもしれません。
けれど、その雨は、私たちと14の命を結びつけてもくれました。
これからも、彼らが二度と飢えや恐怖にさらされない未来を、一緒につくっていきましょう。