【第6弾】歌舞伎や映画、銀幕が伝えた記憶を宝箱で守る。
【第6弾】歌舞伎や映画、銀幕が伝えた記憶を宝箱で守る。

支援総額

2,605,000

目標金額 2,500,000円

支援者
220人
募集終了日
2017年10月25日

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2018年08月29日 17:47

9-10月の展示「演劇や映画のなかの築地、その界隈」展

お早うございます。松竹大谷図書館の武藤です。2週間の夏期特別整理休館を終え、本日より開館いたしました。皆様のご来館を心よりお待ちしております。なお、明日の8月30日は月末最終木曜日のため定期の休館日となります。

 

さて本日、閲覧室ミニ展示の展示替えを行いましたのでご報告いたします。

今回の展示は、「演劇や映画のなかの築地、その界隈」展です。

 

今年の10月11日、築地の魚市場がいよいよ豊洲へ移転します。大正12[1923]年に発生した関東大震災をきっかけに、市場が日本橋より築地へ移転してから約80年の長い間、築地市場は日本の食文化を支えてきました。

この歴史ある築地市場、築地(当館の所在地でもあります)、勝鬨橋、佃、月島、新富町など、その界隈が舞台となった演劇や映画の作品をとりあげ、所蔵資料のなかから展示します。

 

では今回も、展示ケースの都合で展示しきれなかった資料を中心にご紹介いたします。

 

歌舞伎の『安政奇聞佃夜嵐(あんせいきぶんつくだのよあらし)』は、安政年間、佃島の監獄から島抜けをする御家人上がりの2人の悪党の世話物です。

展示では、大正15[1926]年6月歌舞伎座上演のスチール写真を展示しています。初代中村吉右衛門と6代目尾上菊五郎が主役の2人を演じており、6代目菊五郎が初代吉右衛門を背負って泳ぎ、島抜けをする場面です。

上の写真は、大正15[1926]年6月歌舞伎座上演のプログラム(筋書)です。右頁の上の挿絵が、佃島からの島抜けの場面です。左頁の下には「同構外島脱けの場」とあり、10行と短いですがあらすじが記されています。最後の行の「さ、さ、さッと浪の聲。」の1行がなんともユニークです。

 

また、新派からも資料をご紹介します。

左より:『寒菊寒牡丹』(昭和40[1965]年1月新橋演舞場)、『女将』(昭和49[1974]年11月新橋演舞場)、『佃の渡し』(平成7[1995]年12月新橋演舞場)

 

『寒菊寒牡丹』は新橋花柳界を舞台に、売れっ子芸者の菊葉と母親と名乗れない芸者妻吉を中心に芸者達の人間模様を描いた作品で、菊葉と妻吉が語り合う「築地河岸」の場があります。『女将』は、現在の京橋税務署の裏手あたりに実在した新富町の料亭「酒舟」が舞台で、一人娘の結婚の準備に余念のない料亭の女将と復員軍人の夫の心温まるお話です。『佃の渡し』は、佃島と築地明石町を結ぶ渡船が出ていた昭和15[1940]年の、佃島と築地明石町を舞台に漁師の娘お咲の悲恋を描いた作品です。

 

展示では、上の台本が上演されたときの舞台のスチール写真を展示しています。『寒菊寒牡丹』は花柳章太郎と初代水谷八重子、『女将』は3代目市川翠扇と菅原謙次、『佃の渡し』は2代目水谷八重子と、いずれも新派を代表する俳優の、名舞台の一瞬が切り取られています。

 

そして、こちらは映画の台本です。当館が所蔵する、築地とその界隈が舞台となっている映画台本から23冊をピックアップしてみました。ご覧になられた作品はあるでしょうか?

上左より:四人目の淑女(1948年)、『麥秋』(1951年)、『魚河岸帝国』(1952年)、『東京の恋人』(1952年)、『ゴジラ』(1954年)、『おえんさん』(1955年)、『銀座二十四帖』(1955年)

中左より:『彼岸花』(1958年)、『橋』(1959年)、『夜の流れ』(1960年)、『秋立ちぬ』(1960年)、『魚河岸の女石松』(1961年)、『東京湾』(1962年)、『魚河岸の旋風娘』(1963年)、『東京五輪音頭』(1964年)

下左より:『香華』(1964年)、『帝都物語』(1988年)、『その男、凶暴につき』(1989年)、『つぐみ』(1990年)、『築地魚河岸三代目』(2008年)、『こちら葛飾区亀有公園前派出所 THE MOVIE 勝どき橋を封鎖せよ!』(2011年)、『夢売るふたり』(2012年)、『3月のライオン』(2017年)

 

それぞれ、築地市場だけでなく、勝鬨橋、築地川、三吉橋、築地警察署、月島、佃…と、さまざまな場所が舞台となっています。

たとえば、小津安二郎監督の『麥秋』では、原節子演じる紀子の親友アヤ(淡島千景)の実家という設定で築地の料亭「田むら」が出てきます。『東京の恋人』では勝鬨橋が跳ね上がり、『ゴジラ』ではその勝鬨橋がゴジラに破壊されます。『彼岸花』では聖路加病院が、『夜の流れ』では築地本願寺が映し出されます。築地市場も、『魚河岸帝国』や『おえんさん』、近年の作品では『築地魚河岸三代目』『夢売るふたり』など、多くの作品で登場しています。

 

これらの台本は、当館の閲覧室でお読みいただけますので、最後の機会に築地市場にお出かけの方は、是非当館にもお立ち寄りください。また、特に昭和の作品では、今はもう失われた橋や川、街並などの風景が多く映っており、懐かしい日本に触れることができますので、是非映画もご覧になってみてください。

 

最後に、ドキュメンタリー映画をご紹介します。

『TSUKIJI WONDERLAND(築地ワンダーランド)』は、築地市場を1年以上かけて撮影した作品で、仲卸の人々や料理人へのインタビューも行われました。約80年の歴史ある市場のすべてを伝えるドキュメンタリーです。

この映画は、2014年にReadyforで支援募集をして製作され、2016年10月1日に公開されました。

https://readyfor.jp/projects/tsukiji_wonderland

今回の展示では、こちらの作品のプログラムを展示しております。築地市場の全景が空撮で捉えられた、ノスタルジックな表紙です。

閲覧もできますので、ご希望の方はカウンターまでお尋ねください。

 

今回の展示期間は、10月24日(水)までとなっております。お近くにお立ち寄りの折には、当館へお寄りくださいませ。

 

松竹大谷図書館の開館日はこちらのカレンダーでご確認下さい。

https://www.shochiku.co.jp/shochiku-otani-toshokan/pdf/2018_calendar.jpg

リターン

3,000


alt

活動報告+サンクスメール+HPにお名前掲載

■サンクスメール
■4月末に報告メール
■HPに名前を掲載
※ご了承いただいた方のみ掲載いたします

申込数
40
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2018年4月

5,000


松竹大谷図書館オリジナル文庫本カバー(2種類1組セット)

松竹大谷図書館オリジナル文庫本カバー(2種類1組セット)

3,000円のリターンに加え、
■松竹大谷図書館オリジナル文庫本カバー(2種類1組セット)
…蔵出し台本『助六由縁江戸桜』平成28年3月歌舞伎座公演&『東京物語』小津安二郎監督作品の表紙の特製デザイン!

申込数
71
在庫数
制限なし
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