【女子大生の挑戦 in ネパール農村】豪雨被害からの農業復興

支援総額

584,000

目標金額 320,000円

支援者
88人
募集終了日
2025年1月31日

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2025年07月11日 20:00

【橋の修繕】

【橋の修繕について】

 

ナマステ! 新潟県立大学国際ボランティアサークルRUENG 服部千寛・佐藤まゆりです。

ご支援いただきありがとうございます。

 

今回の活動報告は、当初予定していた事業に加え「橋の修繕工事への取り組み」についてです。この橋は、レレ村の農家さんたちが畑と畑を移動するために使っていた生活に欠かせないもので、昨年9月の豪雨で全壊してしまいました。

 

 

【現地調査】レレ村の現在の様子をお伝えします。 【女子大生の挑戦 in ネパール農村】豪雨被害からの農業復興(新潟県立大学RUENG(国際ボランティアサークル) 2025/04/22 投稿) - クラウドファンディング READYFOR

 

災害後の橋や村の様子はこちらの(↑)記事でも紹介しています。ぜひご覧ください。

 

当初は、クラウドファンディング事業において

 

・ビニールトンネル

・スケール購入

・農業訓練実施

 

の3つを予定していましたが、みなさまからいただいた想定を上回るご支援により、「今、村に必要な支援」として橋の修繕に取り組むこととなりました。改めて、深く感謝申し上げます。

 

そして、ここからは橋の修繕に関して取り組まれている工夫や、興味深い技術について紹介したいと思います。

 

~橋の修繕:蛇篭って何??~

 

この橋の修繕作業では、「蛇篭(じゃかご)」という技術が使用されています。金網で作られたかごの中に、大きな石を詰めて積み上げる方法で、川岸を守る護岸工事に用いられるそうです。蛇篭には以下のような特徴があります。

 

・浸食を防ぐ:川の流れで岸が削られることを防ぐ。水圧や波の力を石が吸収

・水を逃がす:石と石の間の隙間があり、水圧がたまらない(護岸が壊れにくい)

・土留め  :土砂が崩れ、流れ出るのをブロック

・環境調和 :しばらくすると草木が生えたり、小動物が住んだり、自然と一体化

 

また、低コスト、山間部への資材搬入が容易、現地で資材調達が可能、住民参加で進めやすい(石を詰める作業は人力頼り)、生物多様性が確保されるなどSDGs的な観点から、ネパールで広く普及しています(防災訓練講師:山下順さんより)。

 

3月にレレを訪れた際は、実際にこの蛇篭を作る作業が行われていたり、村の中で使われている道を見かけたりしました。大きく重たい石を一つずつ詰める、手間がかかる作業でしたが、たくさんの男性たちが協力して進めていました。そしてなんと、この蛇篭は日本の人がネパールに伝えたものだそうです。日本とのつながりを感じて嬉しい気持ちになりました。

 

 

~蛇篭の隠れた力~

 

蛇篭のような技術は、コンクリート護岸に比べて時間も人手も掛かるものです。ネパール・レレのように、地形が急で予算や資材も限られている地域では、ハード面の整備にはどうしても制約があります。だからこそ、「地域の人たち自身が関わる『ソフトな防災力』」がとても重要です。

以前行った防災マップづくりでも、地域の農家さんたちが自分たちの手で情報を書き込み、話し合うプロセスそのものに大きな意味があると学びました。「まずは自分たちのまちを知る」ことが、災害への意識や行動を変えます。

 

そんな防災マップと同じように、蛇篭づくりでも、手間をかける過程の中に地域への愛着や「自分たちで守る」意識が育っていくのではないかと感じました。たとえば、

 

・多くの人が関わることでノウハウが共有される

・地域内の協力関係が生まれる

・自分の手で地域を守る実感、責任感が育つ

 

こうした、目に見えないつながりや信頼関係は「社会的資本」と呼ばれるものにも通じます。蛇篭をつくる過程そのものが、地域の防災力をじわじわ底上げしていくのではないでしょうか。

 

~ネパールから学ぶ:日本の防災と今後~

 

蛇篭は、かつて河川の護岸等で用いられた日本の伝統的な工法ですが、現在の日本は機械施工のコンクリート護岸が主流です。そのため、今の蛇篭は応急的な復旧工事や山間部での活用のみになっています。

 

その背景には、コンクリートという新しい技術への過信、政治と業界の関係性など複合的な要因が考えられます。特に高度経済成長期にはコンクリートが多用され、大型機械や専門技術を使用した事業を独占しやすい利益構造が生まれました。また、公共事業をめぐっては、ゼネコンと政治家の間での利益誘導が指摘されるケースもあります。

 

こうした中、日本ではインフラが人の手によって育まれてきたという原点、そして自然と調和しながら暮らすという視点は、置き去りになってしまっている部分もあるかもしれません。レレのように、住民自らが関わる仕組みや、自然を受け止めて調和するインフラの在り方から、今の私たちが学べることもあるように感じます。

 

ちょうど今、日本でも「グリーンインフラ」という考え方が再び注目されています。自然を活かしながら人が関わって時間をかけてつくるインフラのかたちは、これからの「住民参加型・持続可能な防災」のモデルになるかもしれません。

 

また、防災訓練で講師を務めていただいた山下順さんにお話を伺ったところ「今、日本でも数十年に一度クラスの災害が毎年発生しこれまでの手法が通用しなくなっていることから、今後人口減少が進めば蛇篭などのローコスト、ローテクに回帰し、災害を防ぐのでなく受け入れたうえで対処する考えにシフトしていくのではないか」とのご意見をお聞きしました。

蛇篭というシンプルでも力強い技術から「自然と共に生きる」とはどういうことかを改めて学びました。これからの防災やまちづくりにも、こうした視点を大切にしていきたいです。

 

~御礼~

このように当初の活動予定を超えて橋の修繕に取り組めているのは、みなさまのご支援のおかげです。本当にありがとうございました。

 

リターン

1,000+システム利用料


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リターンなし

リターンはつきません。

申込数
25
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2025年4月

3,000+システム利用料


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学生メンバーからのお礼メッセージ

学生メンバーより感謝のメッセージをお送りします(PDF形式でメールにて送付)。

申込数
3
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2025年7月

1,000+システム利用料


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リターンなし

リターンはつきません。

申込数
25
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制限なし
発送完了予定月
2025年4月

3,000+システム利用料


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