支援総額
目標金額 7,500,000円
- 支援者
- 199人
- 募集終了日
- 2025年11月7日
【あと8日】シリアの家族との再会 / 15年ぶりのシリア訪問記 #7 (本日20時から活動説明会)

こんにちは、Piece of Syria代表の中野貴行です。
日頃から私たちの活動を応援いただき、ありがとうございます。
全8回でお届けしている「活動の歩みとシリア訪問記」も、ラスト2回!
今回は、戦地になってしまった協力隊時代の活動地での「家族」との再会についてのお話をさせていただきます。
【本日20時から、オンライン活動説明会です!】
https://syria-20251030.peatix.com/
● 故郷を離れて生きる現実
僕は2010年3月まで、青年海外協力隊として、シリア北部のアレッポ県マンベジ市で活動していました。しかし、2015年頃に、その活動地がISに占領されてしまいます。仲良くしていた人たちとも連絡が取れない状況になったのですが、Piece of Syriaを立ち上げて半年後に、村の友人がFacebookで僕を見つけてくれたおかげで、安否がわかりました。
(詳しくは「#2 あなたのおかげで夢が持てた」)
そして、村の友人たちと、2016年、レバノンで再会することができました。彼らは、家族を養うための仕事を見つけに、レバノンで一時的に暮らしていたのです。
戦禍から逃れるためだけでなく、仕事を探すために、多くのシリアの人たちは故郷を離れ、他国で「難民」となりました。「物価が10倍になった」と言われるシリアの経済状況では、公務員などの仕事だけでは生きていくことができません。そこで、他の国で働いて、家族だけでなく親戚家族分も送金している人もいます。
「俺は自分の子どもたちだけでなく、シリアに残った親戚 3家族分を養わないといけない」
「シリアに住む両親や兄弟の家族の生活を維持するのがギリギリで、結婚資金が貯められない。だから結婚は諦めたよ」と、トルコで生活する友人たちは教えてくれました。
レバノンでは、家族皆で引っ越してきている友人や、家族をシリアに残し単身で働きにきている父親、そして僕が最初に会った時は小学生だった子たちも、高校を諦めて働き手になっていました。
そのうちの一人が、「あなたのおかげで夢が持てた」と言ってくれたブトゥーレの弟です。彼から「ブトゥーレは結婚して、子どもも生まれたよ」と教えてもらい、ほっとしました。
● 仲間の家族からの連絡
「ねぇ、Dr.ハーリッドのことは覚えてる?」
2025年のシリア訪問の少し前、そんなメッセージが届きました。シリアで活動していた当時、村の人たちは皆、僕のことを知っているような状況で、身近な方々同士も連絡を取り合っていました。そのため、村の友人が彼女に僕の連絡先を渡したようです。
「私は娘なの。父の写真を送ってもらっていいかな?」
そう言われ、過去の写真フォルダを見返しながら、彼との思い出を振り返りつつ写真を送りました。
Dr.ハーリッドは、活動を共にした同僚で、学校で健康授業を企画してくれたり、家庭料理を食べに招いてくれたり、公私ともに仲良くしていました。僕が入院したときも、真っ先に駆けつけてくれたのが彼でした。
「父はいつもあなたのことを褒めてたわ」と、僕が彼に送った手紙を見せてくれました。それを見ると、「僕の協力隊としての活動で、どんなものを残せたんだろう?」という悩みが吹き飛んだ気持ちになりました。何年か経った後も「僕がいた証」がある活動ができていたんだなぁ、って。
「あなたがシリアに来るって聞いたわ。必ず連絡ちょうだいね」と言ってもらえていたので、アレッポに着いてから連絡をし、ハーリッド医師の家族に会いに行きました。
● 教育を受け継ぐ家族の姿
ただ、ハーリッド医師本人には会うことはできませんでした。戦争の最中に、彼は命を奪われてしまったからです。
残された母親は学校の先生として働きながら、子どもたちの教育を支えています。
僕に連絡をくれた長女は婦人科医、長男は薬剤師、次女は歯科医の学生、弟たちも学校に通い続けています。
娘さんが「写真を送ってほしい」と言ったのは、父親の思い出を振り返るため。当時はスマホも普及しておらず、写真を撮る習慣もありませんでした。何より、避難を余儀なくされたため、限られた時間で厳選した荷物しか持ち出せなかったからです。
そんな中でも、僕との思い出の品を大切に残してくれていて、訪問した際に「ほら、これも君からもらったものだよ」と見せてくれました。
「教育って本当に大事なの。あなたがシリアの子どもたちの教育のために尽力してくれているのは知ってるわ。
シリアの未来のために、大切な活動。だから、何か手伝えることがあったら、遠慮なく言ってね。」
彼女のような言葉を、本当に多くのシリアの人たちに言ってもらいます。
今回の訪問で改めて、まだまだ支援が必要な状況だということを痛感しました。
「シリアをまた行きたい国にする」という未来に向けて、これからも全力で駆け抜けていきたいと思います。
● 家族との再会と、シリア支援の難しさ
実は今回、活動地の村に滞在できたのは数時間程度でした。身の危険を感じる事態が起こったためです。
アレッポ市内で友人たちと再会し、まずはマンベジ市へ。村はそこから車で30分ほどの場所にあります。「翌日、一緒に村に行こう」と、市内に住む友人の家に泊めてもらいました。
ところが朝になり、何人かの友人から「シリアから出たほうがいい。命の危険がある」と連絡が来ました。私たちの活動に対するデマ情報が拡散されていたからです。
安全面を考慮し、私がシリアにいる間はSNS発信を控え、入国したことも限られた人にしか伝えていません。こうした地域での基本的な配慮です。それにもかかわらず、デマと共に「中野がシリアにいる」という情報を拡散する行為は、危害を加えることを目的とした可能性が高い。
「今日は君のために、他の街からも家族が集まるんだ」と聞いていたので、なんとか留まりたかったのですが、泊めてくれた友人から「私たちに危害が加わる恐れがある」という言葉を聞き、絶対にそれは避けなければならない、と思って、村から、そしてシリアから離れる決断をしました。
村中から多くの人が僕を訪ねて来てくれて、歳をとった友人たちや、パパやママになった子どもたちに「いつ俺の家に来るんだ?」と声をかけてもらいましたし、何より、大人になったブトゥーレにも会いたかったです。ですが、今回は実現できませんでした。
それでも、シリアの家族と再会し、何をするわけでもないゆったりとした時間を過ごせたことで、改めてここが自分の「故郷」だと感じました。故郷のための活動を諦めるわけにはいきません。
本当の意味で平和になったシリアに戻り、今回できなかったことをしっかりとできるよう、前を向いて進んでいきたいと思います!
次回のニュースレターが、全8回のシリア訪問記の最終回になります。
最終回では、皆さんと作った成果、そして私たちが作りたい未来についてお伝えします。どうぞお楽しみに!
お読みいただき、ありがとうございました!
Piece of Syria
中野 貴行
<本日20時に開催!!>Piece of Syria活動説明会に是非ご参加ください!
【詳細・申込】 https://syria-20251030.peatix.com/
<過去の記事>
①小学生の夢から始まった僕の国際協力
https://readyfor.jp/projects/syria2025/announcements/400446
②あなたのおかげで夢が持てた
https://readyfor.jp/projects/syria2025/announcements/400464
③一人の挑戦から、皆の挑戦へ
https://readyfor.jp/projects/syria2025/announcements/400532
④「また行きたい国にする」と団体名に込めた思い
https://readyfor.jp/projects/syria2025/announcements/400871
⑤ 15年間で、変わったもの、変わらないもの
https://readyfor.jp/projects/syria2025/announcements/400945
⑥ようこそ、SAKURA幼稚園へ!
https://readyfor.jp/projects/syria2025/announcements/401240
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━━━━━━━━━
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