支援総額
目標金額 7,500,000円
- 支援者
- 199人
- 募集終了日
- 2025年11月7日
【残り9日】ようこそ、SAKURA幼稚園へ! / 15年ぶりのシリア訪問記 #6

こんにちは、Piece of Syria代表の中野貴行です。
日頃から私たちの活動を応援いただき、ありがとうございます。
全8回でお届けしている「活動の歩みとシリア訪問記」もあと少し。
今回は、皆様からのご支援で運営しているSAKURA幼稚園を訪れた様子をお伝えします。
● アレッポ市内からSAKURA幼稚園へ
私が青年海外協力隊として住んでいたのは、アレッポ市から東へ1時間ほどのマンベジ市。
ユーフラテス川の近くにあり、のどかで過ごしやすい街でした。
月に一度は気分転換にアレッポ市内へ出かけ、美味しいコーヒーやスイーツを楽しんだり、アルメニア人街でベーコンを買い出ししたりもしました。お寿司も食べられました。
アレッポは紀元前3000年から交易が行われていた歴史ある都市で、肥沃な三日月地帯の中心として栄えてきました。1986年には旧市街がユネスコ世界遺産に、そして2024年にはアレッポ石鹸が無形文化遺産に登録され、素晴らしい歴史を持っています。
モダンさも、歴史も兼ね備えた、皆さんにもぜひ訪れてほしい、とても美しい街です。
しかし戦争の最中には「激戦区アレッポ」と呼ばれ、激しい市街戦と空爆に見舞われました。さらに2023年2月の大地震でも甚大な被害を受け、多くの命が失われています。
SAKURA幼稚園は、アレッポ市内から北西へ1時間ほど行ったテルマニーンという町にあります。
● 希望の始まりは、“幼稚園”から
テルマニーンがある地域は、戦争中「反体制派エリア」にあり、政権側からの公共サービスが届かない地域です。国内避難民の流入で人口が急増し、治安・経済・インフラ・教育のすべてが厳しい状況にあります。
治安面から、外で子どもたちだけで遊ばせられず、友達と遊ぶ習慣が身につきにくいことが、小学校での集団生活に馴染みにくい原因になっていました。
公共サービスが不十分なため、先生の給与がないケースもあり、先生たちは自分の家族を守るために別の仕事を掛け持ちしたり、先生を辞めて別の仕事をせざるを得ず、先生の数と質の低下が見られました。また教室の数が不足し、先生が子どもたちに目を配るのも難しく、十分なケアができません。
その結果、小学校の退学率は55%(2024年9月時点)にのぼります。
しかし、幼稚園に通い社会性を身につけ、基礎教育を受けた子どもたちの退学率は10%程度まで改善。中には成績優秀者として表彰される子どももいます。
これこそが、私たちが幼稚園を通して教育支援を続けている理由であり、皆さんと共に生み出した大切な成果です。

● 戦地を越えてたどり着いた、子どもたちの笑顔
アレッポからSAKURA幼稚園に向かうとき、スタッフが畑を指さして言いました。
「ここは戦闘の最前線だった場所です」
今はのどかな風景が広がっていますが、1年前までは危険で通ることもできなかった…。その事実に胸が締めつけられました。

そして写真や動画で何度も見てきた街並み、それから幼稚園の建物が目に入りました。
「着いた…」
2016年から私たちはシリア北西部で幼稚園の運営を続けています。ですが、一度もシリアに入ることはできませんでした。第三者にモニタリングしてもらうことで、予算と活動の透明性は作ってきましたが、自分の目で確かめたい、とずっと思ってきました。
いざそれが現実になると、夢の中に放り込まれたかのような、不思議な感覚です。それは今回、シリアに入ってからずっとでしたが、より強く感じました。自分の足元が定まったのは、子どもたちの歓迎の挨拶を見た時です。
幼稚園の真ん中にある遊び場で、子どもたちがダンス、そしてスピーチで僕を迎え入れてくれたのです。いっぱい準備してくれてたんだなぁ、ということに思いを馳せ、胸がいっぱいになりました。
と、同時に、子どもたちからの「ありがとう」は僕が受け取るものというより、ご支援いただいた皆様こそが受け取るものだと思いました。この感動を、感謝を、一旦お預かりして、世界中のご寄付いただいた皆様に届けたい。そんな思いで、子どもたちの努力と言葉を、しっかりと目に焼き付けました。

● 小さな教室に詰まった、先生たちの工夫と愛情
その後、幼稚園の施設の案内を受け、先生との対話、授業見学をしました。子どもたちの楽しそうな笑顔と、先生たちの真剣かつ温かな教える姿に、皆さんと共に歩んできた9年間の重みを感じました。
家の中にいることに慣れていた生徒たちは、入園直後は家から離れるのが不安で「早く帰りたい」と泣いてしまうんだそうです。ですが、しばらくすると「家に帰りたくない!」というほどに、幼稚園が大好きになっていきます。
その理由の一つは、かわいく飾り付けられた教室。授業も、子どもたちが楽しみながら学べるよう、演劇や遊びの要素を入れるなど、工夫を盛り込みながらやっていて、実際、子どもたちが活き活きと授業を受けていました。

あるクラスでは、粘土やお絵かきなどを小さなグループごとにしていました。見学していると、生徒たちが自分の作品を僕のところまで持ってきて、「これ、あげる!」と笑顔で渡してくれました。
実は幼稚園に着いてすぐは、子どもたちも「誰、この人?」という感じで、ちょっと距離を感じていたのですが、いつの間にか馴染んでくれていました。そして、写真を撮る時には子どもたちに囲まれて、押し潰されそうになるほどで、とっても幸せな気持ちになりました。

授業が終わると、生徒たちを黄色い通園バスで、家庭まで送り届けます。公共サービスが届いていないため、公共バスもない地域なので、通園バスの存在が通い続けるためには重要です。僕もバスに乗り込んで、子どもたちを見送りました。
皆さんからのご寄付は、こうした現地の細かなニーズを見極めながら、現地スタッフと慎重に協議しながら、大切に活用させていただいています。

次回のニュースレターでは、戦地になってしまった協力隊時代の活動地での「家族」との再会の様子についてお伝えします。どうぞお楽しみに!
お読みいただき、ありがとうございました!
Piece of Syria
中野 貴行
【オンラインイベントで話を聞きたい!と思っていただけた方へ】
10月30日(木)20:00の活動説明会に是非ご参加ください!
【詳細・申込】 https://syria-20251030.peatix.com/
<過去の記事>
①小学生の夢から始まった僕の国際協力
https://readyfor.jp/projects/syria2025/announcements/400446
②あなたのおかげで夢が持てた
https://readyfor.jp/projects/syria2025/announcements/400464
③一人の挑戦から、皆の挑戦へ
https://readyfor.jp/projects/syria2025/announcements/400532
④「また行きたい国にする」と団体名に込めた思い
https://readyfor.jp/projects/syria2025/announcements/400871
⑤ 15年間で、変わったもの、変わらないもの
https://readyfor.jp/projects/syria2025/announcements/400945
<ニュースレターの登録>
明日以降もメールで受け取りたい!という方へ
https://piece-of-syria.org/news/info/newsletter_mail.html
リターン
10,000円+システム利用料

全力で応援【1万円】コース
⚫️お礼のメッセージと報告書(PDF)
⚫️オンライン報告会(2026年3月頃開催。1ヶ月前に詳細をお送りします。アーカイブあり)
⚫️支援者限定Facebookコミュニティにご招待
━━━━━━━━━
※2口以上のご支援も歓迎です!
- 申込数
- 77
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2026年5月
3,000円+システム利用料
<学生の方限定>全力で応援【3000円】コース
⚫️お礼のメッセージと報告書(PDF)
⚫️オンライン報告会(2026年3月頃開催。1ヶ月前に詳細をお送りします。アーカイブあり)
⚫️支援者限定Facebookコミュニティにご招待
━━━━━━━━━
※学生の方限定になります
- 申込数
- 4
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2026年5月
10,000円+システム利用料

全力で応援【1万円】コース
⚫️お礼のメッセージと報告書(PDF)
⚫️オンライン報告会(2026年3月頃開催。1ヶ月前に詳細をお送りします。アーカイブあり)
⚫️支援者限定Facebookコミュニティにご招待
━━━━━━━━━
※2口以上のご支援も歓迎です!
- 申込数
- 77
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2026年5月
3,000円+システム利用料
<学生の方限定>全力で応援【3000円】コース
⚫️お礼のメッセージと報告書(PDF)
⚫️オンライン報告会(2026年3月頃開催。1ヶ月前に詳細をお送りします。アーカイブあり)
⚫️支援者限定Facebookコミュニティにご招待
━━━━━━━━━
※学生の方限定になります
- 申込数
- 4
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2026年5月

物価高でごはん食べられない若者に今すぐ食糧を|緊急支援2025冬
- 現在
- 11,810,000円
- 寄付者
- 311人
- 残り
- 29日

継続寄付でミャンマーに希望を ~繋がる支援で避難民の明日を~
- 総計
- 111人

【緊急支援|大分市 大規模火災へのご支援を】
#医療・福祉
- 現在
- 2,500,000円
- 寄付者
- 299人
- 残り
- 41日

児童労働をゼロに!都市へ働きに出される子どもを地方部で防ぐ
- 現在
- 2,706,000円
- 支援者
- 203人
- 残り
- 2日

緊急支援|フィリピン地震へのご支援を
- 現在
- 1,628,000円
- 寄付者
- 222人
- 残り
- 10日

救う命を選ばない。どんな犬猫も保護し続け福岡の里親さんを増やしたい
#動物
- 現在
- 3,003,000円
- 支援者
- 282人
- 残り
- 1日

妊娠SOS新宿|孤独な妊娠に寄り添い、虐待の連鎖を断ち切る最後の砦
- 総計
- 11人

日本の文化を愛するセルビアの人々の為にー日本の歌を届けたい!
- 支援総額
- 331,000円
- 支援者
- 55人
- 終了日
- 1/16
ミャンマーで有機農業を実践している農家の販路を作りたい!
- 支援総額
- 423,000円
- 支援者
- 31人
- 終了日
- 3/31

仙台に東日本大震災で犠牲になった子ども達を祈る石碑を建てたい
- 支援総額
- 10,000円
- 支援者
- 1人
- 終了日
- 4/19
伝統芸能・麒麟獅子を中心としたグッズ販売を目的とした起業を目指す!
- 支援総額
- 20,000円
- 支援者
- 3人
- 終了日
- 5/24
3年ぶりの開催となる広瀬川灯ろう流しの花火で地域を盛り上げたい
- 支援総額
- 35,000円
- 支援者
- 9人
- 終了日
- 8/18

"まち"とつくる新たな野外劇文化【演劇テント集団・令和に誕生!】
- 支援総額
- 3,390,000円
- 支援者
- 153人
- 終了日
- 4/21

地域救急の中核として。患者さんのもとへ1秒でも早く駆け付けたい
- 支援総額
- 23,095,738円
- 支援者
- 307人
- 終了日
- 9/9



















